顎の骨や歯茎に問題があると仮歯を一年以上入れる場合もあります
歯に被せものをするセラミッククラウンや人工歯を作るインプラントなどの施術の場合には、被せものができるまでの間に代わりとなる仮歯を入れて過ごすことになります。
通常ではその仮歯でいる期間が一年未満が多いといえますが、歯茎が炎症を起こしていたり、顎の骨に問題があったりする場合などもあるでしょう。
その場合は改善が完了するまでの期間も仮歯で過ごすため一年以上仮歯を入れることもあります。
目次
仮歯を入れる施術は一般的には数ヶ月で完了するといえます
仮歯を入れることになる施術には、セラミッククラウン、インプラント、ブリッジなどの施術があります。
セラミッククラウンの施術は、歯の型をとってから歯を削ってセラミックを被せるための土台を作り、セラミックの被せものができたらその土台に被せるという流れになっています。
通常の施術期間は数ヶ月位で、早ければ2、3ヶ月で終わる場合もあり通院も数回程度で大丈夫でしょう。
ただ土台にするための歯の根元が弱くなっている場合には、人工の土台を作ってからセラミックを被せる必要があります。
また、歯周病の場合には歯茎の炎症がおさまってからセラミックを作ることになるため、施術の期間は長くなってしまうのです。
進行した虫歯などで歯が抜けたあとには歯の根がないため、人工の歯を入れるインプラントなどの施術が適しているといえます。
インプラントは顎の骨に土台を埋めてから土台に人工の歯を被せる施術です。
インプラントでは、歯茎が炎症を起こしている場合やインプラントの土台を埋め込む顎の骨が溶けて薄くなっているような場合には歯茎の炎症を抑えたり、骨の改善を行ったりしてから人工歯を入れます。
そのため、仮歯を入れている期間が一年を超える長期間になる場合もあります。
歯周病にかかっている場合には仮歯の期間が長くなる可能性があります
歯周病は歯と歯茎の隙間の歯周ポケットといわれる場所で細菌が増殖することによって歯茎が腫れたり、口臭が発生したりなどの症状が起きる病気です。
歯周病は痛みがないためかかっているということに気がつかないことも多く、進行が進みやすいという特徴があります。
歯周病の進行が進んでしまうと、だんだん歯周ポケットが深くなって歯と歯茎の間に余計細菌が溜まりやすくなります。
そして細菌によって炎症を起こしたあとの歯茎が下がってしまうため、歯が長く見えるようになることや、歯を支えている歯槽骨が溶けるため、土台が弱くなった歯が動き始めるなどといった問題も生じてしまうのです。
悪化すると大切な歯を抜歯することにもなるので気をつけなければならない病気といえます。
歯に被せ物や人工歯を入れるときにこの歯周病にかかっていた場合には、先に歯周病の改善をする必要があります。
インプラントなどを入れる場合には、施術予定の場所に仮歯を入れてから施術前に歯周病が改善されるまでの期間を仮歯で過ごすことになるといえます。
歯周病の進行度合いによって改善されるまでの期間が異なるため、仮歯で過ごす期間が数ヶ月はなく一年以上かかる場合もあるかもしれません。
仮歯はプラスチック素材で作られた一時的に使用する歯です
セラミッククラウンは天然の歯に近い色が長持ちする素材でできています。
一方、仮歯はプラスチックで作られているので長期間使用すると変色してしまうことがあるのです。
また、仮歯はしばらくしたら取り外せるように土台から外れやすくなっているため、硬いものを食べないように気をつけ、歯ブラシも力を入れすぎないように気をつけて行う必要があります。
長い期間仮歯でいる場合にはだんだんと仮歯が磨り減ってきてしまう場合もあるので、気になるときには医師に診てもらったほうがいいでしょう。
本来の被せものとなるセラミッククラウンは陶器でできています。
プラスチックのように着色することがなく、長期間美しい色を保つことができる審美性の高さと丈夫さが特徴です。
仮歯でも審美的に違和感はなく、しばらくは日常生活に不便がない状態で過ごせます。
しかし、仮歯は最終的な被せものをつけるまで歯の位置や状態を整えるための一時的なものですから、変色したり、破損して取れたりする可能性が高いという問題が考えられるでしょう。
一年を超えるほど長い間仮歯をつける必要があるときには、通院時にしっかりと調整してもらいながら仮歯がとれてしまわないように気をつけて過ごすようにしましょう。
- 関連記事:仮歯はどのくらいもつの?
- 仮歯の寿命について紹介します。
(まとめ)仮歯で一年以上過ごすこともある?
セラミッククラウンやインプラントなどでは被せものができるまでの間には仮歯を入れて過ごすことになります。
歯茎や顎の骨の改善が必要なときには施術完了までの期間が延びるため仮歯で過ごす期間が長くなるといえます。
仮歯を入れる施術には早ければ2、3ヶ月で施術が完了するセラミッククラウンや、数ヶ月の期間で入れることができるインプラントなどの施術があります。
ですが、歯茎や顎の骨に問題がある場合は、仮歯を入れている期間が長くなることもあります。
歯周病は歯周ポケットに細菌が増殖することで、歯茎が腫れたり口臭が発生したりするなどの問題が生じる病気です。
歯周病が改善されるまでは歯に被せ物をつける施術ができない場合もあるため、仮歯ですごす期間が長くなるといえます。
セラミッククラウンは陶器製の被せもので審美性が高く長い期間美しい色を保てる丈夫な素材です。
ただ、仮歯はプラスチック製のため長期間つけていると変色したり破損したりする可能性もあるので、気をつけて過ごすようにしましょう。