ガムを噛むことで歯並びを良くすることはできるの?

口周りの筋肉を鍛えるガムは歯並びの改善に期待できます


ガムを噛むことは、歯並びを良くするのに有効な方法と言われています。
これは、ガムを噛むことによって舌や口周りの筋肉が動かされ、それが歯並びを整える役割を果たすためです。
ガムを噛むことは、歯並びに影響を及ぼす部分を正しく動かすことに繋がり、癖によって悪くなった歯並びを改善することができます。

口呼吸や間違った舌の位置が歯並びを悪化させます

普段無意識の内に行ってしまう癖のせいで、知らずの内に歯並びを悪くさせてしまうことがあります。
特に、歯がしっかりと生えそろっていない子供のころから癖や生活習慣がきちんとしていない場合、歯並びも変わりやすく、長い年月をかけて悪い影響を与え続けていることになります。
一体どんな癖や習慣が歯並びに影響を与えてしまうのでしょうか?

口呼吸

呼吸は一般的に鼻から行うものです。
しかし、口の周りの筋肉が弱くなっていたり、鼻がつまりやすい人の場合口呼吸をしてしまい、それが癖になっている場合があります。
口呼吸では、常に口が開いているため、鼻呼吸と比べると舌の位置が変わります。
通常、舌の位置は上あごについていることで上あごを広げています。
しかし、口呼吸が癖になっている場合は、舌の位置が下あごについている状態となり、上あごを広げることができません。
上あごが狭いと歯並びのための十分なスペースが確保できず、出っ歯の原因となります。また、下あごの発達も妨げてしまうため、結果的に歯並び全体へ影響を及ぼします。

やわらかいものばかりの食生活

ファーストフードなどのやわらかい食べ物は噛む力をあまり必要としないため、あごが成長しなくなり歯並びの悪さの原因となります。
また、麺類などは咀嚼回数も少なくなるためあごの力をほとんど使いません。
食生活がファーストフードや麺類に偏りがちな方は注意が必要です。

正しい噛み方をトレーニングしましょう


癖が習慣化すると歯並びが悪くなるのと同様、良い習慣を行うと歯並びを改善していくことができます。
ガムを使うことで、口周りの筋肉や舌の位置を正しい場所に戻すトレーニングを行うことが可能です。
それでは、ガムの使い方を見ていきましょう。

ガムを左右の歯でバランスよく噛む

ガムを二つ用意し、左右両方の奥歯を均等に使うように噛みます。
ガムを噛む回数は30回程度として、柔らかくなるまで噛み続けます。
力強く噛んでしまうと、歯に必要以上の負担をかけてしまうため、継続してこまめに噛むことが大切です。

噛んだガムを使って舌のトレーニング

噛み続けて柔らかくなったガムも歯並びをよくするための対策に利用できます。
まず、舌を使って噛み終わったガムを上あごに部分につけて、できる限り押し広げましょう。
そのまま、ガムを舌で押し付けながら奥の歯を噛んでください。
唾液がでてきたら、舌の根本部分を動かして唾液を飲みます。
以上の動作を、一日の内、3回ほど行うことで、舌の筋力が鍛えられて舌が正しい位置につくことができます。

虫歯予防や歯列矯正の補助などもガムを噛むメリットです

ガムを噛むことは、歯並びの改善以外にもメリットがあります。
たとえば、ガムを噛むことで唾液がたくさん出ることです。
唾液は、虫歯の原因となる酸の発生を抑え、口内環境を整えるため虫歯予防になります。
歯並びをよくするためのトレーニングとして使用するガムは、糖分を含んだ甘いものは避けましょう。
糖分は虫歯の原因となるためトレーニング用には向いていません。
トレーニングで使用するガムは天然の甘味成分キシリトールが配合されているタイプがお勧めです。
キシリトールは通常の甘いガムと違い虫歯の原因にならないため、歯並び矯正用として利用しやすいです。

また、現在歯列矯正をしている方もガムを噛むメリットがあります。
歯は動きやすいため、矯正後も歯並びを悪くする習慣が続いているとせっかく矯正をしてきれいになった歯並びが元に戻ってしまう可能性もあります。

歯列矯正を行っている内から歯並びへの良い習慣づくりをしておくことで、矯正後もきれいな歯並びを保つことができるでしょう。
そして、ガムを噛むことで口の筋力を鍛えることや、噛み合わせを良くすることは、歯列矯正の働きをサポートしてくれるため、歯列矯正にかかる期間を短くすることに繋がります。
少しでも早く歯並びを治したい方は、歯列矯正と併せてガムを噛む習慣を採り入れてみてはいかがでしょうか。

(まとめ)ガムを噛むことで歯並びを良くすることはできるの?

1.口周りの筋肉を鍛えるガムは歯並びの改善に期待できます

歯並びは、日々過ごしている間の悪い癖によって徐々に動いてしまいます。反対に、ガムを噛むことで口の筋肉や舌の位置を整えて悪い癖を改善し、歯並びを良くすることができます。

2.口呼吸や間違った舌の位置が歯並びを悪化させます

呼吸の仕方や舌の位置など、思わぬ癖が原因で歯並びの悪さに繋がります。
口呼吸をしている人や、口を閉じていても舌で歯を押し出してしまう人や舌の位置が上あごについていない場合はクセを治したり舌を正しい位置に戻す必要があります。

3.正しい噛み方をトレーニングしましょう

ガムを噛んだトレーニングを毎日取り入れることで、歯並びの改善につながります。
左右でバランスよく噛む、上あごにガムを付けて舌の筋力を鍛えるなど正しい方法を取り入れ、改善に向けて取り組みましょう。

4.虫歯予防や歯列矯正の補助などもガムを噛むメリットです

ガムを使ってトレーニングすることで、口周りの筋肉を鍛え歯並びを良くすることができます。その他のメリットとして、唾液がでて虫歯予防にもなります。さらに、現在歯列矯正をしている方は、矯正のサポートにもなるのです。

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