歯科矯正を行う意味とは|理由や矯正の種類を紹介

歯科矯正を行う意味とは|理由や矯正の種類を紹介大人になってからも歯並びが悪いことに悩んでいる方は多いものです。
歯並びを改善して美しい口元を得る歯科矯正に興味があるものの、詳細がわからず不安に思っている方も多いでしょう。

歯科矯正は、豊かな人生を歩むために有効な手段です。
悪い歯並びを放置するとどうなるのか、矯正にはどんな方法があるのか、詳しく紹介します。

歯列矯正とは

出っ歯、受け口、すきっ歯、乱杭歯など、噛み合わせが悪く見た目のデコボコした歯並びを「不正咬合」と呼びます。
「歯列矯正」は一人一人に合った方法で不正咬合を改善し、歯並びをキレイに整えてる歯科治療です。

歯は顔の中でも話したり笑ったりした時によく見える部位です。
そのため不正咬合がコンプレックスになり、消極的になってしまう方も多くいます。
歯列矯正を行うことで、口元の見た目が良くなり自信を持って笑えるようになるでしょう。
また見た目だけではなく、噛み合わせが良くなることで虫歯・歯周病などの予防や身体の健康にも繋がります。
歯本来の機能を取り戻し、美しく健康的に生きていくための手段が歯列矯正です。

歯並びが悪くなる(不正咬合)の原因

不正咬合にさまざまな種類があるように、その原因もさまざまです。

先天的な原因

生まれつき顎が小さい・顎に対して歯が大きいなど、顎骨や歯の先天的な要因によって歯並びが悪くなることがあります。
骨格や筋肉は遺伝の影響を受けるため、前歯よりも下顎が出ている「受け口」なども先天性のケースが多いようです。

姿勢や舌の使い方などの癖

子どもの頃に無意識に行っていた「指しゃぶり」「舌で歯を押す」「頬杖」「うつ伏せ寝」などの癖が、「開咬」や「交叉咬合」などを引き起こす場合があります。
成長期に頬の骨や歯を押すような仕草をずっとしていると、その方向に少しずつずれて成長してしまうためです。
また大人になってからも、頬杖や歯ぎしり、悪い姿勢で食事をするなどの癖を積み重ねることで、少しずつ歯並びが悪くなることもあります。
特に現代は携帯電話を見ながら食事をする方も多く、下向きで噛むことで前歯に負担がかかることが多いようです。

噛むことが少ない食生活

幼少期は顎や歯茎を発達させる大切な時期です。
よく噛んで食べることで舌の筋肉が発達し、歯や歯茎を押して顎が広がっていきます。
しかし柔らかいものばかりを食べていると、充分に噛むことができず舌の筋肉が発達しません。
結果として顎が小さくなり、歯並びが悪くなってしまうのです。
大人になってからも、柔らかいものばかりの食生活だと舌の筋力が低下していきます。

歯並びへの関心の低さ

幼少期に歯並びが悪くなりそうな兆候があれば、早期に原因を特定して軌道修正することも可能です。
しかし歯並びへの関心が低いと、検診の頻度も低く兆候を見逃してしまうことも多々あります。
また大人になってからも、曲がって生えてきた親知らずを放置したり、抜歯した部分を放置したりすることで歯並びが悪くなることがあります。

歯並びが悪いまま放置すると起きる不具合

不正咬合は見た目が良くない以外にも、心身に悪影響を及ぼす恐れがあります。

まず噛み合わせが悪いと歯ブラシがしっかり届きづらく、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。
喋りにくく、発話に問題が出てきたり、口を閉じにくいため、口臭の原因になったりすることもあります。
また食べ物をしっかりと租借できないため、早食いになり胃腸に負担がかかりがちです。
顎関節に負担がかかり、顔の骨格に悪影響を及ぼす可能性も否定できません。
肩こりを引き起こすなど、身体のバランスにも影響を及ぼすともいわれています。

そして歯並びの悪さがコンプレックスとなり、性格・人格に影響を与えることもあります。
いつも口元が気になるようになり、大きな口で笑えないなど常にストレスを感じやすくなります。

美しさと健康どちらも手にするために歯科矯正が必要

美しさと健康どちらも手にするために歯科矯正が必要上記のような不具合を回避するには、不正咬合を改善して美しい歯並びにする歯科矯正が有効です。
美しい歯並びとは、見た目のキレイさはもちろん、上下の歯がお互いに全てきちんと噛み合った歯並びのことです。
歯本来の機能を取り戻すことで、見た目も美しく心身にも良い影響を与えます。
よく噛めるようになればさまざまな面で身体への負担が減りますし、気持ちの面でもコンプレックスが解消されて自信を持って笑えるようになるでしょう。
実際、歯科矯正を行った後は性格がポジティブになる傾向があるとされています。
一度しかない人生、せっかくなら口元の悩みを解消して心から楽しめるようにしたいものです。

部分矯正と全体矯正の違い

歯並びの悩みと一口に言っても、対象の範囲や重要度は人それぞれです。
そのため、歯列矯正もお悩みに応じて異なる治療領域から選ぶことができます。

部分矯正

全体ではなく、一部分の歯だけを限定的に矯正する方法です。
見た目を左右するのは前歯の要因が大きいため、主に前歯に使用されます。
「出っ歯を引っ込めたい」「1本だけ傾いている歯を直したい」など、噛み合わせに問題がなく一部の見た目を改善したい場合におすすめです。
比較的費用が安く治療期間も短いため、ブライダルやイベント前の身だしなみとしても人気があります。

全体矯正

歯列全体を矯正する方法です。
部分矯正よりも多彩な動かし方ができるため、重度の乱杭歯など多くの症例に対応できます。
全体的に歯並びを改善したい方、また見た目だけでなく噛み合わせにも問題がある方は全体矯正を選択すると良いでしょう。
費用や期間は部分矯正よりもかかりますが、噛み合わせも含めてしっかりと矯正できます。

歯科矯正の種類

歯列の矯正は、使用器具や内容によっていくつかの種類があります。
それぞれ、特徴やメリット・デメリットが異なるので、自分に合った種類を選びましょう。

ワイヤー矯正

ブラケットという歯に装着する器具とワイヤーを使った、昔ながらの方法です。
ワイヤーが曲がる力で少しずつ歯を動かし、歯並びを整えていきます。
自然な仕上がりになりますが、治療中はワイヤーが目立ってしまう点が大きなデメリットです。

また器具の装着によって歯磨きがしづらいため虫歯になりやすく、治療完了までに時間もかかります。

セラミック矯正

問題のある歯を削ってセラミックの被せ物をする方法です。
歯自体を動かすわけではないため、スピーディーに治療が終わるという特徴があります。
セラミック矯正の大きなメリットは、見た目の審美性といえるでしょう。

使用するセラミックは白く透明感のある素材であり、また歯の色や形も自由に整えることができるので、理想通りに仕上げることが可能です。
部分矯正に向いており、主に前歯などに使用されます。

自分の歯を削るというデメリットはありますが、人にわからないように矯正したい方などに人気です。

マウスピース矯正

矯正専用のマウスピースを毎日装着し、少しずつ歯並びを整える方法です。
使用するマウスピースは一人一人に合わせて作製するもので、薄くてほぼ透明なので装着していても目立ちません。

自分で着脱できる点が大きなメリットで、食事や歯磨きの際に外せるので普段と変わらない生活ができます。
毎日20時間装着する必要があるため自己管理が大切になってきますが、歯を削らずに美しい歯並びを手に入れられるでしょう。
部分矯正にも全体矯正にも対応しています。

歯科矯正は何歳からでもできる

歯の矯正というと、子どもがするものというイメージを持つ方も多いかもしれません。
しかし歯科矯正に「いまさら」ということはなく、成人してからでも矯正は可能です。
むしろ40代・50代になっていくと、歯並びの悪さを放置することで歯周病など口内トラブルを起こしやすくなることもあります。

健康的な歯並びを得ることで口内環境を改善し、結果として若々しく明るい生き方に繋がります。
年齢を問わず歯の状態に合わせた治療や矯正を行うことができるので、まずは歯科医師に相談してみましょう。

(まとめ)歯科矯正を行う意味とは|理由や矯正の種類を紹介

1.歯列矯正とは

出っ歯やすきっ歯など、問題のある歯並びを様々な方法で改善し、美しく整えることを歯列矯正といいます。

歯列矯正は見た目をキレイにすることはもちろん、噛み合わせを良くして身体と心を健康にすることも目的です。

2.歯並びが悪くなる(不正咬合)の原因

遺伝的な要因で顎が小さいなどの「先天性」、指しゃぶりや頬杖などの「癖」、柔らかいものばかり食べていた「食生活」、歯並びを改善するタイミングを逃した「歯並びへの関心の低さ」などが主な原因に挙げられます。
こういった原因は、幼少期はもちろん大人になってからも関係してきます。

3.歯並びが悪いまま放置すると起きる不具合

不正咬合をそのままにしておくと、虫歯・歯周病、発話のしにくさ、口臭、胃腸への負担など、身体にさまざまな不具合が出てきます。

また口を開けることにコンプレックスを抱き、自信が持てなくなってしまう方もいます。
美容面でも健康面でも、歯科矯正を行う意味は充分にあるといえるでしょう。

4.部分矯正と全体矯正の違い

治療領域が異なります。
部分矯正は限定的な矯正で、見た目が気になる前歯や軽度の症例が主な対象です。
費用や期間も抑えられるため、気軽に改善したい方や急ぎの方に向いています。

全体矯正は歯列全体の矯正で、重い症例にも対応可能です。
全体的にしっかりと直したい方、噛み合わせも改善したい方に向いています。

5.歯科矯正の種類

ワイヤー矯正…ブラケットとワイヤーを使って歯を移動させます。自然な仕上がりになりますが、装置が目立って見た目が悪く、歯磨きもしづらいという欠点があります。

セラミック矯正…気になる歯を削り、セラミッククラウンを被せます。審美性に優れ、白く形の良い歯を再現できます。また治療期間が短い点もメリットです。

マウスピース矯正…透明に近いマウスピースを装着して歯を移動させます。透明で薄いので目立ちにくく、また歯を削らずに歯並びを改善することができます。

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