歯科矯正でのゴムかけの使用期間はどのくらい?

歯科矯正のゴムかけの使用期間は1ヶ月から1年以上と幅広いです


ゴムかけが行われる期間は早くて1ヶ月、長くて1年以上と個人差があります。

矯正器具と同じく上下の歯をゴムで引っ張り、歯を動かすことで歯並びを改善することが可能です。

歯を動かすペースはゆっくりと時間をかけて行うので、1ヶ月以上かかりやすいと言えます。

また歯の状態は人によって異なるためゴムかけの使用期間の差も大きく、歯並びがほとんど整っている場合は仕上げに数週間使うケースもあります。

ゴムで歯が動くのは矯正器具と同じ原理です

歯にゴムをかけることで歯が動く仕組みは、歯科矯正と同じものです。

歯根の周りには歯根膜という膜があり、力をかけることで押されている方は歯根膜が引っ張られ、反対側の歯根膜は縮んだ状態になります。

歯根周りの組織は歯根膜のバランスを整えるため、「骨芽細胞」と呼ばれる細胞が活発になり、歯根膜が引っ張られている方に新しい骨を作るのです。

逆に歯根膜が縮んでいる方は血管が圧迫され酸素不足となり、細胞が炎症を起こし「破骨細胞」という細胞が活発化します。

破骨細胞は骨を溶かして吸収する役割があり、骨が溶けてなくなることで力が加わる歯が少しずつ動いていくのです。

歯科矯正では50gから100gほどの力が必要で、顎間ゴムも約100gの力がかかるとされています。

だいたい1ヶ月に1mm程度のペースで動くので、歯科矯正は長期にわたって行われるのです。

ゴムかけは歯科矯正をスケジュールどおりに進行させるために行われるものなので、矯正器具だけでは希望どおりの歯並びにできない場合や、歯並びが悪すぎて予定どおりに終わらない場合に行われます。

また、もうすぐで矯正が終わりそうな時、より早く終わらせるために提案してくるケースも多いです。

歯の状態に応じて提案されるものなので、始める時期や使用期間も医師の診断によって決められるので、使用期間に個人差があると言えます。

歯並びが悪すぎる場合は歯並びの改善に長い期間がかかるので、ゴムかけの使用期間も長くなりやすいです。

ゴムかけは1日の使用時間も長いです


ゴムかけは使用期間が長いだけではなく、1日あたりの使用時間も長めです。

原則としてゴムかけは食事と歯磨きを除き、1日中使用することを求められます。

短くても1日15時間以上装着する必要があるのです。

ゴムかけは矯正器具では整えることが難しい歯に行うものなので、未装着時間が短いと十分な効果が発揮されません。

唇や舌の力は個人差がありますが、強い人は1kgの力があり、唇や舌の癖で歯並びは変形しやすくなります。

また、頭は約5kgの重さもあり、横向きまたはうつ伏せで寝ると歯に負担がかかり、これも歯並びを悪くさせる原因につながります。

なので、短時間ゴムかけをしただけでは歯が動かず、さらに唇や舌の力、頭の重さなどの影響で歯に負担がかかり、正しい位置に動いた歯も悪い方向に戻ってしまう可能性があるでしょう。

このことから、未装着の時間よりも装着時間の長い方が効率良く歯科矯正が行えます。

歯が動く時に炎症が発生するのでゴムかけも痛みが発生しますが、この痛みは数日で治まるので中断せずに毎日続けることも重要です。

さらに、ゴムが劣化するので1日1回交換が必要になります。

ゴムかけは手間がかかりやすく、長期的な使用になりやすいので短期間で歯科矯正を終わらせたいのであれば、ゴムかけ不要のセラミック矯正がおすすめです。

ゴムかけの手間はセラミック矯正で省けます

セラミック矯正はゴムかけが不要な施術なので、手間をかけずに歯並びを整えたい方に向いています。

なぜセラミック矯正ではゴムを使わないかというと、歯を動かす施術ではないからです。

ブラケットやマウスピースとは異なり、歯を削ってセラミック製の人工歯を被せる施術なので、わざわざ歯を動かさなくても歯並びを整えることができます。

セラミック製の人工歯は自然の歯に近い見た目で、形や色をお好みのものに整えることが可能です。

歯並びだけではなく、歯の形や色にコンプレックスを持っている方にも効果的な施術と言えます。

ただ、健康な歯を削らなければならないリスクがあり、バランス良く削るためには医師の経験も問われるでしょう。

削った歯が再生することはなく、削れば削る程、歯の強度も下がってしまいます。

デメリットも認識しつつ、経験や知識が豊富な歯科医院でしっかり相談しセラミック矯正を受けるかどうか決めるようにしましょう。

(まとめ)歯科矯正でのゴムかけの使用期間はどのくらい?

1.歯科矯正のゴムかけの使用期間は1ヶ月から1年以上と幅広いです

ゴムかけは時間をかけて歯を動かしており、また歯の状態によって1ヶ月から1年以上かかります。

歯並びの悪さは人によって異なるので、歯並びを整える期間にも個人差があるのです。

仕上げとしてゴムを使う場合は、数週間で済むこともあります。

2.ゴムで歯が動くのは矯正器具と同じ原理です

ゴムかけで力をかけると細胞が活発になり、押された側で骨が作られ、その逆側は骨が溶け押された歯が移動する仕組みとなっています。

1ヶ月あたり1mm程度とスローペースなので、歯並びの状態によって始める時期や使用期間を医師が判断していくでしょう。

3.ゴムかけは1日の使用時間も長いです

ゴムは最低でも15時間以上、1日中装着する必要があります。

短時間だと唇や舌の悪癖、横向きや仰向けに寝る影響で歯並びが元に戻るので、ゴムかけの効果が発揮されません。

毎日続ける必要はあるので、セラミック矯正を選択するのもよいでしょう。

4.ゴムかけの手間はセラミック矯正で省けます

セラミック矯正は歯を動かさず、歯を削ってセラミック製の人工歯をつける施術なので、ゴムかけが必要なくお客様の手間をかけずに歯科矯正ができます。

健康な歯を削ることになるので、経験や知識が豊富な医師に相談して行いましょう。

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