受け口は部分矯正で治せるものと治せないものとがあります
受け口の症状によっては、部分矯正で治ることもありますが、そうでない場合もあります。
受け口の程度が軽い場合、上の前歯を拡大させるなどの部分矯正で改善されるケースもあります。
しかしながら、部分矯正では全体的な噛み合わせを整えるのは難しいと考えられています。
噛み合わせが大きくズレている場合は、部分矯正だけでは足りないといえるでしょう。
目次
受け口は歯並びが原因のものと骨格が原因のものとに分けられます
受け口を改善するためには、歯列矯正を行う場合と、外科的な施術を行う場合とがあります。
どのような施術が有効になるかは受け口の症状や程度によっても違いがあります。
そもそも、受け口とはどういった状態のことを指すのでしょうか?
受け口は「反対咬合」「下顎前突」などと呼ばれることがあります。
文字通り、上下の歯の噛み合わせが通常と反対になってしまっている状態、また下の顎が前に突出してしまっている状態を指します。
受け口になる原因としてはいくつか考えられています。
舌の悪習慣により下の前歯が前に押し出されてしまったという歯並びが原因のケースもあれば、遺伝や成長過程で上顎が小さくなる、下の顎が過剰に成長してしまうなど骨格が原因のケースもあります。
歯並びが原因のケースであれば、部分的な歯列矯正だけで受け口が改善されることもありますが、骨格が原因のケースでは、全体的な歯列矯正、または外科的な施術を行う必要があると考えられています。
部分矯正では噛み合わせを改善できない可能性があります
受け口を部分矯正で改善したいと考えている方は、まず、部分矯正のメリットやデメリット、全体矯正との違いを理解しておきましょう。
まず、部分矯正のメリットから挙げていきたいと思います。
全体矯正に比べ、費用も期間も抑えられるのが部分矯正の最大のメリットではないでしょうか。
矯正箇所にもよりますが、全体矯正の3分の1程度の費用で施術ができるといわれています。
全体矯正が年単位の時間を必要とするのに対し、部分矯正は数か月で完了することもあります。
次に、部分矯正のデメリットについて挙げていきましょう。
全体矯正では上下の歯の全体的な噛み合わせを整えることが可能になります。
一方、部分矯正では一部の歯のいびつさを矯正することはできますが、受け口の症状や程度によっては噛み合わせを改善できない場合もあります。
いずれにしても、重度の受け口になると、歯列矯正だけでは改善しきれないといわれています。
全体矯正に加え、外科的な施術を検討してみることをおすすめします。
外科的な施術はメリットが大きいため施術を受ける人が増えています
部分矯正だけで改善できない受け口は、全体矯正が必要となります。
また、遺伝や成長過程などで骨格のバランスに問題が生じている場合、外科的な施術を行うことで受け口を改善することが可能です。
受け口は下顎が「しゃくれ」たようになっているため、その横顔にコンプレックスを抱く人も多いといいます。
外科的な施術は歯列矯正のみの施術に比べ、審美的に大きなメリットをもたらすといわれています。
例えば、下顎の骨を削る「セットバック法」などがそうです。
「痛みが強いのではないか?」
「傷跡が残るのではないか?」
などといった不安がある方もいらっしゃると思いますが、セットバック法はそれほど怖い施術ではありません。
全身麻酔をかけるため、施術は眠っている間に完了してしまいますし、施術自体は口の中で行うものなので、傷跡が後まで残るということは考えられません。
このことから、現在では外科的な施術を受けられる方も増えているといいます。
- 関連記事:セットバックにかかる整形費用|口ゴボや出っ歯を治す治療方法についても紹介
- セットバックの費用や施術の流れについて紹介します。
(まとめ)受け口は部分矯正で治すことはできるの?
軽度の受け口であれば部分矯正で治ることがあります。
しかし、部分矯正では全体的な噛み合わせを整えることは難しく、噛み合わせが大きくずれているような受け口の場合、部分矯正だけでは改善できないこともあります。
受け口になる原因には二つあります。
一つは舌の悪習慣などで歯並びに問題が起こるというもの、もう一つは遺伝や成長過程での骨格のバランスに問題が起こるというものです。
前者は部分矯正で改善が可能ですが、後者は全体的な矯正が必要だといえます。
部分矯正は全体矯正に比べると費用も期間も抑えられるというメリットがあります。
しかし、受け口の症状や程度によっては、噛み合わせを改善することができない場合があります。
歯列矯正だけで改善できない受け口は、外科的な施術を行うことで治る可能性があります。
「セットバック法」などは審美的な効果が非常に高く、痛みを感じることも傷跡が残ることもほとんどないため、施術を受ける人が増えているといいます。