歯並びが左右の目の位置に影響するって本当?

歯並びが原因で左右の目の位置がゆがむ可能性があります


現在知られている、目の位置に左右差が現れる原因としては、頭部全体が左右どちらかへ傾くことで左右の目の位置が違って見える場合と、目を形作っている瞼(まぶた)や目尻の位置が、左右で異なっている場合とがあるようです。

この両者には、「片側咀嚼」が影響している可能性があり、また片側咀嚼の原因に歯並びの悪さによる噛み合わせの悪さが関係しているようです。

左右の目の位置が違って見える原因は、頭の傾きと目尻の高さです

人間の顔は本来、左右非対称なものです。

どんなにきれいな顔立ちをしている方であっても同様です。

逆に、顔の左右を完全に対称にすると、酷い違和感を覚えることもあるほどです。

人は、他人の目を見ながら会話することが多いものです。

それだけに、左右の目の位置に違いがあると、顔のそのほかの部分よりも先に気が付いてしまうものです。

そんな目の位置が左右で違う、その原因には2つあるようです。

一つは、頭が傾いてしまうというものです。

頭がどちらか一方へ傾けば、必然的に傾いている側の目がもう一方の目よりも低い位置に見えてしまいますよね。

もう一つは、目尻の高さが左右で違っているという場合です。

眼球自体は頭蓋骨にある目が入る窪みである眼窩に収まっていますから、そう簡単には変わりませんが、目尻の位置が左右で違っていると、目の位置が左右で違っているように見えます。

両者とも生じる原因には様々あるようですが、その一つに「噛み癖」というものがあるようです。

噛み癖は歯並びと筋肉の状態に影響を及ぼし、目の位置を変えてしまいます


「噛み癖」とは、食べ物を噛む時に、いつでも左右どちらか一方の奥歯でのみ噛んでいるという癖のことで、「片側咀嚼」とか「偏咀嚼」と呼ばれます。

食べ物を噛む時、いつでも同じ側でのみ噛むことをしていると、噛んでいる側の咀嚼筋は常に使われているので筋肉が発達します。

そして反対側、すなわち噛んでいない側の咀嚼筋はあまり使われることがないので、緩んでいくことになります。

咀嚼筋は下顎骨の顎関節を構成する部分に付着していて、これは耳の上側や耳の前側あたりにあります。

これが常に使われ続けると、噛んでいる側とそうでない側とで、皮膚への刺激に差が出ます。

いつでも噛んでいる側では皮膚が頬の中央部分に引っ張られるような刺激が与えられるため、その側にある目では目尻が下がってくることがあるのです。

また、咀嚼筋は頸周辺の筋肉にも影響を及ぼします。

やはりいつでも噛んでいる側の首周辺は筋肉の緊張が高まるため、頭部がそちらの方へ引っ張られ頭が傾いてしまうのです。

さらに、いつでも食べ物を噛んでいる側の奥歯には強い力が加わるため、時として歯がすり減っていく場合があります。

こうなると、下顎骨の位置は正しいのに奥歯のすり減り方に左右差があるために、頭がその方向へ傾いてしまうという状態を招くことにつながるのです。

歯並びを改善することで悪い噛み癖も改善できる可能性があります

いつでも同じ側で食べ物を噛んでいると、その側では歯を伝って頭蓋骨にも衝撃を与えることになるため、顔全体の歪みのもとにもなると言われているほど、良くない癖であるといえます。

歯並びに問題がないのであれば、意識して左右の奥歯で同じ回数だけ噛むようにすればよいのですが、歯並びに問題があることで噛み癖が出ているのであれば、問題です。

歯並びが悪いことで、上下の奥歯の接触度合に左右差があると、どうしても接触度合の強いほうが食べ物を嚙みやすいことになるため、いつでもそちら側で噛んでしまうという習慣が身についてしまいます。

つまり、「噛みやすい」というよりも、「そちら側でなければ噛むことができない」ということを、歯並びがもたらしている可能性があるのです。

このような場合には、やはり歯並びを改善することが必要になるでしょう。

また、奥歯のすり減り方に左右差がある場合、それを放置すると顎関節症へ移行する危険もありますから、早急に検査や施術、また意識して両側で噛むよう意識して癖を治すことが必要になります。

(まとめ)歯並びが左右の目の位置に影響するって本当?

1.歯並びが原因で左右の目の位置がゆがむ可能性があります

左右の目の位置に違いが出る原因の一つに、片側咀嚼が関係している可能性があります。

片側咀嚼は歯並びや噛み合わせの悪さが原因と考えられます。

噛み癖をなくすことで、目の位置を左右同じように変えていくことも可能かもしれません。

2.左右の目の位置が違って見える原因は、頭の傾きと目尻の高さです

左右の目の位置に違いをもたらす原因には、頭部が傾いてしまうものと、目尻の位置が左右で違うという場合とがあるようです。

さらにその原因はいくつかありますが、「噛み癖」というものも関係している場合があります。

3.噛み癖は歯並びと筋肉の状態に影響を及ぼし、目の位置を変えてしまいます

いつでも同じ側で食べ物を噛む「噛み癖」があると、筋肉の発達度合と皮膚への刺激に左右差が生まれ、いつも噛んでいる側で目尻が下がる傾向にあるようです。

また、頸周辺の筋肉や奥歯の形状にも影響し、頭が傾いてしまう原因にもなります。

4.歯並びを改善することで悪い噛み癖も改善できる可能性があります

歯並びが悪いことで奥歯の接触度合に左右差があると、それが噛み癖を生む原因につながります。

歯並びを治すと同時に、奥歯のすり減り方に左右で違いがあるのであれば、こちらに対する施術も必要になるでしょう。

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