オールセラミックもエンジェルクラウンも素材に違いはなく、どちらもセラミックからつくられます
通常のオールセラミックとエンジェルクラウンは、メーカーや作り方により違いはありますが、どちらもセラミックでできています。
審美性に優れているオールセラミックやエンジェルクラウンなどのセラミックは歯を白くしたいなど見た目を気にする方にとても人気です。
目次
オールセラミックとエンジェルクラウンは制作方法が違います
「クラウン」とは「被せ物」のことで、つまり差し歯のことです。
オールセラミックとはオールセラミッククラウンのことで、「オール」つまり「全て」が「セラミック」でできているものをオールセラミック(クラウン)といいます。
通常のオールセラミックとエンジェルクラウンの大きな違いは、製作方法にあります。
通常のオールセラミックは型取りを行って模型を作り、技工士がつくっているため時間と費用がかかります。
エンジェルクラウンとはオールセラミッククラウンの商品名のひとつです。
エンジェルクラウンはクラウンをコンピュータ上で設計・製作を行います。
最終的に技工士や医師が細かな調整を行いますが、基本的には機械でつくり出します。
エンジェルクラウンの製造方法
- 歯科医院にて歯の型取りを行い、模型を作る
- 模型をレーザスキャナで取り込み、コンピュータ上で設計する
- 機械でセラミックのブロックからクラウンを削り出す
- 最終的な調整を技工士または医師が行う
大まかに言うとエンジェルクラウンの製造工程はこのようになります。
エンジェルクラウンは、技工士ではなく機械で製作するので、完成までの時間が大幅に短縮することができます。
歯科医院でエンジェルクラウンの機械を持っている場合は、当日に付けることも可能になります。
技巧所に発注する場合はできあがるまで数日かかります。
エンジェルクラウンのメリットとは?
エンジェルクラウンとオールセラミックは製作方法以外に違いはあるのでしょうか?
エンジェルクラウンのメリットについてご紹介します。
エンジェルクラウンは通常のオールセラミックと違い、機械でつくるため費用を抑えることができるので、オールセラミックよりも費用が安くなります。
費用は安くても素材はセラミックなので、審美性にも優れています。
エンジェルクラウンはセラミックなので汚れが付きにくいのが特徴です。
保険の差し歯であれば数年すれば、黄色く変色してしまいますが、セラミックは変色しないためいつまでも白く綺麗に保つことが可能です。
エンジェルクラウンもセラミックなので、金属アレルギーの人でも安心して入れることができます。
また、金属の差し歯や土台を入れている歯周辺の歯茎が、黒ずんでしまうことがあります。
これを「メタルタトゥー」といいますが、セラミックであればこのメタルタトゥーの心配はありません。
どちらの場合も、オールセラミックでもいえることですが、土台を入れる際は一般的な保険での金属の土台ではなく、ファイバーコアなど自費の非金属の土台を入れる必要があります。
エンジェルクラウンの見た目は、技工士がつくるオールセラミックよりも劣ります
技工士がつくるセラミックなどのクラウンは歯の溝などが細かくつけられ、本物の歯のような自然な仕上がりになります。
エンジェルクラウンは基本的に機械でつくるため、つるんとしているので技工士がつくるオールセラミックよりも見た目は劣ります。
しかしこれはオールセラミックとの比較なので、素人の普通の人からするとあまり気付かない程度の差です。
エンジェルクラウンもセラミックでできているので、天然歯に近く審美性に優れているため、もちろん保険の差し歯と比較すれば非常に綺麗な仕上がりです。
(まとめ)エンジェルクラウンとオールセラミックの違いとは?
オールセラミックとエンジェルクラウンはいずれもセラミックでできており、審美性に優れています。
保険の歯を白くしたいと思っている方や、やり変えたい歯の本数が多い人におすすめの差し歯です。
通常のオールセラミッククラウンもエンジェルクラウンもどちらもオールセラミックですが製作法が異なります。
本来オールセラミックは技工士が手作業でつくりますが、エンジェルクラウンは機械上で設計し製作を行う分、費用も時間も抑えることができます。
エンジェルクラウンのメリットは綺麗な仕上がりを誇るセラミック製ですが、通常のオールセラミックよりも費用が安いことです。
セラミックなので変色や着色もしにくく、金属も使わないので体にやさしいクラウンです。
エンジェルクラウンは通常のオールセラミックよりは見た目は劣りますが、それでも保険の差し歯よりもはるかに綺麗な仕上がりになります。
保険の差し歯でもそこまで気にならなかった人や、施術本数が多い人にはエンジェルクラウンがおすすめです。