抜歯矯正と非抜歯矯正の違いと費用|それぞれのメリットとデメリット

抜歯矯正と非抜歯矯正の違いと費用|それぞれのメリットとデメリット抜歯矯正と非抜歯矯正は、どちらも歯並びを改善するための矯正方法です。
違うのは、歯を並べるためのスペース確保のための抜歯をするか、しないかです。

それぞれには異なるメリットとデメリットがあるため、自分の歯の状態や希望に合わせて治療方法を選択しましょう。

抜歯矯正と非抜歯矯正の違い

歯並びを整えるには、歯を並べ直すのに十分なだけのスペースが必要です。
そもそも歯と歯の間に隙間が空いてしまっている場合はスペース確保の問題はありませんが、出っ歯を後ろに引っ込めたい場合や、歯と歯ががたがたと不均等に並んでいる場合などは、スペースの確保をしなければいけません。

矯正治療は、このスペースの確保方法によって2種類に分けることができます。
それが歯を抜いてスペースを確保する抜歯矯正と、それ以外の方法でスペースを確保する非抜歯矯正です。

非抜歯矯正と抜歯矯正について、それぞれどのように矯正を行うのかをまとめました。

非抜歯矯正治療

歯を抜かずに、それ以外の方法でスペースを確保する矯正方法を、非抜歯矯正と呼びます。

非抜歯矯正でスペースを確保する方法はいくつかあります。
治療方法を見てみましょう。

奥歯の移動

奥歯を後ろに移動させることで、歯が並ぶことのできるスペースを増やすことができます。
ただし、奥歯の移動自体も矯正で行うことになるため、治療が終わるまでに時間がかかってしまいます。

なお、奥歯の移動をさせる場合でも、親知らずが生えているときは抜く場合が多いでしょう。
非抜歯治療は、健康で問題のない歯を抜かないという意味で、そもそも抜歯をすることが多い親知らずについては、奥歯の移動に伴って抜くことになります。

歯列の幅の拡張

歯列の幅とは、歯が並んでいる角度のことです。

平行な線を2本引いて、その中に歯を並べるときのことを考えてみてください。
歯が並ぶカーブを鋭くして、細いU字型に歯を並べると、線の中に入れられる本数は少なくなってしまいます。
一方、歯の並び方をゆるやかなU字型にすれば、その分たくさんの歯が入ります。

歯列の幅の拡張とは、このように歯の並び方を全体的にゆるやかにすることで、歯が入るスペースを確保する方法です。

歯を僅かに削って拡張

歯を削ってサイズを小さくすることでも、歯が並ぶスペースを作ることができます。
健康な歯を削ることになりますが、削るのはほんの少しずつなので、あきらかに歯が小さく見えてしまったり、神経を抜いたりすることはありません。

どのくらい削るかは、確保したいスペースによって異なります。
1本の歯の両側を0.1mmずつ削った場合、1本あたり0.2mmのスペースが確保できます。
10本分削れば2mmの余裕ができるので、削ったスペースだけ歯を動かせるようになるというわけです。

歯を削ったところは虫歯になりやすくなってしまうことがあるので、フッ素コーティングなどで保護をします。

抜歯矯正治療

抜歯矯正治療は、歯を抜いて歯並びを矯正する治療方法です。
健康な歯を抜くことになるので、抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、抜歯治療にはメリットもあります。

どのような治療方法なのか、特徴を見てみましょう。

理想的な歯並びにならない・横顔が美人になるなどの理由から抜歯

抜歯をしなくても矯正ができる場合があるのに、あえて抜歯をする理由は、その方が綺麗に矯正できる場合が多いからです。

奥歯を動かしたり、歯を削ったりするには限界がありますので、歯並びのアーチを変えた場合は前後に引っ込めることはできても、今度は左右に歯並びが広がってしまいます。

抜歯治療であれば、歯を抜く本数によって自由に多くのスペースを確保することができます。
また、抜歯で歯が並ぶスペースに余裕を持たせることで、唇や頬が突出してしまうのを防ぎ、美しい横顔を作ることが可能です。

抜歯で抜けた部分を歯科矯正で埋めていく

抜歯の矯正治療ではまず、主に奥歯などを抜いて歯が並ぶためのスペースを作ります。
その後、できたスペースを活用して歯を並べ直していくことになります。

歯を抜くからといって、歯と歯の間に隙間ができてしまったり、歯を抜いたところが空いたままになってしまったりすることはありません。

抜歯矯正のほうが非抜歯矯正より期間が長くかかる

抜歯矯正のほうが非抜歯矯正より期間が長くかかる歯並びの改善という点だけで見るなら、抜歯矯正の方が非抜歯矯正よりもメリットがある場合が多いでしょう。
しかし抜歯矯正には、非抜歯矯正よりも矯正に時間がかかるという問題点があります。

抜歯矯正をするためには、まず歯を抜かなければいけませんし、歯を抜いて多くのスペースを確保するということは、それだけ歯を移動させる距離が長くなるということでもあります。

いきなり大幅に歯を動かすことはできませんから、歯が移動する距離が長くなれば、それだけ矯正期間も長くなってしまうのです。

抜歯矯正のほうが非抜歯矯正より費用もかかる

抜歯矯正は、非抜歯矯正よりも高額になる場合が多いという問題もあります。

治療が長期間にわたれば、その分、矯正具の調整や点検にかかる診察費用もかさむことになるでしょう。
また、抜歯にかかる費用も必要です。

そのため、同じ方法で矯正を行う場合は非抜歯よりは抜歯の方が費用の総額は高額になります。

ただし、具体的な費用は矯正の方法等によっても異なります。
実際にかかる費用について心配がある人は、いくつかの歯科医院で見積もりを取るのが確実です。

非抜歯治療のメリット

非抜歯治療を行うメリットは、治療に際するさまざまな負担を軽減できることです。
具体的に見てみましょう。

健康な歯を抜かなくてよい

抜歯治療では、特に虫歯などのない健康な歯を抜くことになります。

永久歯を抜いてしまうと、二度と生えてくることはありません。
歯を失うことへの抵抗がある場合は、非抜歯治療の方がいいでしょう。

抜歯しないため期間・費用が少なくて済む

非抜歯治療は歯を抜かないため、その分、矯正にかかる期間や費用といった負担を軽減できます。

ただし、これはあくまでも目安で、実際にかかる期間や費用は歯の状態等によってことなります。
非抜歯治療でも、矯正方法や歯の状態によっては、ある程度の期間や費用がかかることもあるので、まずは診察を受けましょう。

非抜歯治療のデメリット

歯を抜かずに治療を行う問題点は、歯を動かせるスペースの確保がしづらいことや、歯列を整えづらいことだけではありません。
矯正を行った後、将来的にも問題が起こってしまう可能性があります。

将来的に歯肉が下がりやすい・歯周病が進行しやすい

歯を抜かないということは、それだけ狭いスペースに無理に歯を並べることです。
歯茎に負担がかかってしまって、歯肉が下がりやすく、歯周病が進行しやすいといった問題が起こることがあります。

絶対にこのような問題が起こるとは限りませんが、歯茎の健康については留意しておく必要があるでしょう。

歯並び自体が元の形に戻り安定しない

狭いスペースに無理に歯を並べてしまうと、歯の位置が安定せず、結局元の歯並びに戻ってしまうことがあります。
これを後戻りと呼びます。

せっかく矯正をしても、これでは意味がありません。

(まとめ)抜歯矯正と非抜歯矯正の違いと費用|それぞれのメリットとデメリット

1.抜歯矯正と非抜歯矯正の違い

歯の矯正は、歯をきれいに並べ直す治療ですが、並べ直しのためには、ある程度のスペースが必要です。
抜歯矯正と非抜歯矯正では、スペースの確保方法が異なります。

抜歯矯正では歯を抜くことで、歯を並べ直すためのスペースを確保します。
一方の非抜歯矯正は、奥歯の位置をずらしたり、歯の並ぶカーブをゆるやかにしたり、歯の表面をわずかに削ったりすることでスペースを確保する矯正方法です。

2.非抜歯治療のメリット

歯を抜かずに治療できる非抜歯治療は、抜歯治療よりもコストを抑えて矯正治療をできるというメリットがあります。
歯を動かす距離が短いことから、矯正にかかる期間も短めです。

また、健康な歯を抜かないで治療ができるということ自体も、メリットといえるでしょう。

3.非抜歯治療のデメリット

非抜歯治療は歯を抜かないため、確保できるスペースに限りがあります。

狭いスペースに無理に歯を並べることになるため、歯茎に負担がかかってしまって、将来歯肉が下がったり歯周病が進行しやすくなったりするリスクがあります。
また、一度矯正した歯が結局元の位置に戻ってしまう後戻りも起こりやすくなるでしょう。

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