歯磨きで歯がしみる原因は知覚過敏|症状や治療について説明

歯磨きで歯がしみる原因は知覚過敏|症状や治療について説明歯磨きで歯がしみる原因としてはむし歯の他に知覚過敏があります。
知覚過敏とは、むし歯ではない歯が水やお湯、冷気などの刺激によってしみたり、痛みを感じてしまったりする状態のことです。

知覚過敏の原因には歯の象牙質露出などが挙げられます。
治療方法としては軽症の場合は歯の再石灰化を促す歯磨き粉を使用することもできますが、症状によっては歯の神経を取り除くケースもあります。

歯磨きのときに歯がしみるのは虫歯のせいだけではない

実は、歯みがきの時に歯がしみるのはむし歯のせいだけではありません。
刺激によって引き起こされる知覚過敏や歯のホワイトニング治療後の薬剤の炎症などによって歯がしみるケースも多いです。

いずれの原因も治療には歯科医師による診断が必須ですので、歯がしみるように感じたら、必ずかかりつけの歯科医院を受診することをおすすめします。

歯磨きで歯がしみる「知覚過敏」とは

知覚過敏とは、歯の内側にあるやわらかい象牙質が外部に露出してしまうことで発生します。
象牙質は歯の神経に近く、刺激を敏感に感じ取りやすいため、外部からの刺激を受け取った時に瞬間的に鋭い痛みを感じてしまうのです。

知覚過敏の症状

知覚過敏の主な症状は、歯が何かしらの刺激を受けた時に感じるキンっとした歯の痛みです。歯が歯ブラシの毛先に触れた時や、アイスなどの冷たい飲食物や甘いものなどを口に入れた時などに痛みを感じることがあります。

むし歯や歯の神経の炎症などがないにもかかわらず上記のような痛みがあらわれる場合は、知覚過敏の可能性があるでしょう。

知覚過敏になる原因

知覚過敏になってしまう原因は、大きく分けて以下の3つが挙げられます。

1.歯肉の位置が下がったため
2.象牙質露出
3.虫歯治療中のため

歯肉の位置が下がったため

歯肉の位置が下がり歯の根が露出してしまうと、知覚過敏になってしまう可能性があります。
歯肉の位置が下がる要因はいくつかあり、歯周病や加齢、過度な歯みがきなどの影響などがあります。

特に歯周病は誰しもがかかりうる口内トラブルのひとつですので、日ごろの歯みがきを丁寧に行うことがとても大事です。
しかし、硬い歯みがきで磨きすぎるのは逆効果ですので注意してください。

また、加齢による歯肉の後退も知覚過敏の原因のひとつとなります。
20代・30代の頃からしっかり口内ケアをして、若々しい歯肉を保てるようにしましょう。

象牙質露出

歯の象牙質の露出、つまりエナメル質が摩耗してしまう事も、知覚過敏の大きな原因のひとつです。

エナメル質は歯の表面を覆う組織で、身体の中でいちばん硬い部分と言われています。
しかし、日常生活を送る時間の経過と共に象牙質が少しずつ削れていき、歯の内側にある柔らかい象牙質が露出し、最終的に知覚過敏になってしまうケースがあるのです。

象牙質が露出してしまう原因はいくつかあり、酸蝕歯(さんしょくし)や過度な歯磨き、歯ぎしり、歯列矯正などが挙げられます。

歯ぎしりの習慣化によって歯のエナメル質はどんどん削れていってしまいます。
知覚過敏以外の口内トラブルを発症してしまう可能性もあるため、歯列矯正やマウスピース装着の検討をおすすめします。

酸蝕歯(さんしょくし)は、食べものや飲みものに含まれる酸によって、歯のエナメル質が少しずつ溶けてしまう状態のことです。
フルーツなどを習慣的に食べている人は、フッ素配合のハミガキを使用するなど酸蝕歯予防のケアを取り入れることをおすすめします。

意外なところでは、ワイヤーによる歯列矯正も象牙質が露出してしまう原因のひとつ。
治療前には埋もれていた部分が矯正で出てくることにより象牙質が露出してしまうのです。
セラミック歯による歯列矯正では知覚過敏が起こりにくいため、知覚過敏を避けたい人はセラミック治療の検討をおすすめします。

むし歯を治療中のため

むし歯の治療中や治療後にも知覚過敏があらわれやすい傾向があります。
銀歯の被せ物の下にある歯が治療後に知覚過敏を起こしたり、歯のホワイトニング治療後に知覚過敏を起こすケースがあります。

しかし、いずれの症状も持続的に起こるものではなく、時間の経過により治まることがほとんどです。
治療後時間がたっても知覚過敏の症状が治まらない場合は、ほかの原因が隠れているケースもあるため、必ずかかりつけの歯科医院を受診してください。

知覚過敏の治療方法

知覚過敏の治療方法知覚過敏の治療方法は、大きく分けて以下の4つが挙げられます。
症状に合わせて適切な治療法が異なりますので、担当の歯科医と相談して治療法を決めましょう。

1.歯の再石灰化を促す
2.歯の神経の興奮を抑える
3.象牙質の露出部分を埋める
4.歯の神経を取り除く

歯の再石灰化を促す

知覚過敏の症状が軽症の場合は再生させることも可能です。
エナメル質の部分を元通りの状態に近づける「歯の再石灰化」を促す治療を行います。

知覚過敏用の歯みがき粉を使ったり、丁寧な歯みがきを心掛けるだけでも症状が改善される可能性があります。
歯の再石灰化は継続したケアが必要不可欠になりますので、毎日の歯みがきが重要です。

歯の神経の興奮を抑える

知覚過敏を引き起こしている歯の神経の興奮を抑える方法も有効的です。
硝酸カリウムという成分が含まれている歯みがき粉を使うと、歯の神経の興奮がおさまって知覚過敏が軽減される可能性があります。

しかし、歯みがき粉の効果はあくまで一時的なものなので、継続したケアが必須です。

象牙質の露出部分を埋める

象牙質の露出部分が大きい場合は、象牙質を物理的に埋める治療を施すケースがあります。

主な治療法として、露出してしまった象牙質の小さな隙間を特殊な薬剤で塞ぐことや、歯科用の接着剤を用いて薄い膜を張ることなどが可能です。
接着剤や薬剤がエナメル質の代わりになるため、早ければ1日で知覚過敏がおさまります。

歯の神経を取り除く

知覚過敏の歯の痛みが長期間続いたり、知覚過敏の痛みが非常に激しい場合は、歯の神経に炎症などが起きている可能性があります。
こののような重症のケースでは歯の神経を取り除く治療を行う場合もあります。

知覚過敏の予防方法

知覚過敏の予防には、正しい歯みがきと症状に合った歯みがき粉の使用がおすすめ。
なぜなら、知覚過敏の原因は「象牙質の露出」「むし歯治療」「歯周病などで歯肉が下がる」など、日々の歯みがきケアで十分に予防できる原因がほとんどなのです。

特に知覚過敏を重点的にケアしたいという場合は、知覚過敏用の歯みがき粉やデンタルフロスの活用などを検討してみてください。

しかしながら、知覚過敏かむし歯などが原因の痛みなのかは自分で判断がつきにくいです。
もしも知覚過敏のような症状を感じたなら、早めにかかりつけの歯科医院を受診することをおすすめします。

まとめ

1. 歯磨きで歯がしみる「知覚過敏」とは

知覚過敏とは、歯の内側にある象牙質が露出してしまうことで発症します。
象牙質は歯の神経に近く刺激を敏感に感じ取りやすいため鋭い痛みを感じてしまうのです。

2. 知覚過敏の症状

知覚過敏の症状には、アイスを口に入れた時などに感じるキンっとした歯の痛みが挙げられます。
むし歯や歯の神経の炎症などがないにもかかわらず上記のような痛みがあらわれる場合は、知覚過敏である可能性があるでしょう。

3. 知覚過敏の治療方法

知覚過敏の治療方法は、歯の再石灰化を促すなど4つの治療方法が挙げられます。
症状に合わせて適切な治療法が異なりますので、担当の歯科医と相談して治療法を決めることをおすすめします。

4. 知覚過敏の予防方法

知覚過敏の予防には、正しい歯みがきと症状に合った歯みがき粉の使用がおすすめ。
なぜなら、知覚過敏の原因は日々の歯みがきケアで十分に予防できるものがほとんどなのです。
特に知覚過敏を重点的にケアしたいという場合は、知覚過敏用の歯みがき粉やデンタルフロスの活用などを検討してみてください。

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