PMTCにデメリットは主に3つ|保険適用できない!?効果や施術の流れも紹介

PMTCにデメリットはあるのか|歯科でクリーニングをするべきメリットも紹介
どんなに丁寧に歯磨きをしても、プラークやステインは自分だけではなかなか取り除けません。
PMTCでは歯科医師や歯科衛生士などのプロが専門の技術を駆使して歯を美しく保ってくれます。

しかし、一見メリットしかないPMTCには注意点も存在します。
PMTCにどのようなメリットやデメリットがあるのかを知り、PMTCを受けるべきか判断するための知識となる情報を解説します。

そもそもPMTCとは?

プロが行う歯のクリーニングであるPMTCは、歯の健康を守りながら美しく保つことのできる方法です。

PMTC(ピーエムティーシー)とは、Professional Mechanical Tooth Cleaning(プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニング)の略で、歯科医師や歯科衛生士が清掃効果の高い研磨剤や電動のブラシ、ラバーカップなどの機器を使用して行う歯のクリーニングのことです。

歯科医院で定期的にPMTCを行うことで、口腔内の状況を知ることができ、歯石の除去などを行うため、歯の健康の維持につながることが期待できます。

PMTCにデメリットはあるのか

PMTCにデメリットはあるのか
プロが行う歯のクリーニングであるPMTCは、歯の健康を守りながら美しく保つことのできる方法です。
普段の歯磨きではどうしても落としきれないプラークやステインなどを落とせるため、虫歯の予防や歯周病や口臭の対策にもなります。

しかし、通常の歯磨きとは異なるため、デメリットを確認せずに受けてしまうと思わぬトラブルにつながる可能性もあります。

そのため、PMTCを受ける際は、メリットだけでなくデメリットもしっかりと確認してから受けましょう。

PMTCのデメリット

PMTCのデメリットは主に3つあります。

歯に対するデメリットというよりは、お金や時間に関するデメリットです。
気になる人は事前に確認しておきましょう。

自費診療

PMTCは自費診療なので保険の適用外となります。
そのため歯医者で歯石取りをしてもらうときと比べると、費用が多くかかります。

そもそも保険とは、疾患を治療する場合に適用となるものです。

PMTCは疾患の治療というよりは審美的な面が大きくなるので保険が使えません。
ただし、保険治療では使われないような専用の器具を使うことが可能なので、より細かなクリーニングができます。

汚れが多いと時間がかかる

一本一本の歯を医師や歯科衛生士が丁寧に磨いていくため、汚れがひどい場合はどうしても時間がかかってしまいます。

PMTCにかかる時間はおおよそ1時間程度です。
しかし、汚れがひどい場合は、さらに時間がかかることもあります。

1時間以上にわたって口を開けたままにしておくことは予想以上に疲れるものです。
もし、お願いするのであれば、汚れは極力落としたうえで受けるようにしましょう。

PMTCを行っていない歯科もある

PMTCはすべての歯科で行っているわけではありません。

近くの歯科でPMTCを受けようと思っても、施術してもらえないこともあるでしょう。
もしPMTCを希望する場合は、あらかじめ施術してくれるかどうかを確認しておくと安心です。

PMTCのメリット

PMTCは歯科で行われる徹底的な歯の清掃ですので、受けることでさまざまなメリットがあります。

虫歯・歯周病予防になる

自分で歯磨きを行っても手が届かない部分まで清掃できることがPMTCの大きな特徴です。
PMTCを行えば、歯と歯の隙間や奥歯など、プラークが蓄積しやすい部位までプロの手によって磨いてもらえます。

また、自力で行う歯ブラシは、隙間や奥歯に届きづらいだけでなく、磨いても取り除けない汚れをそのままにしてしまうリスクがあります。
定期的に歯の清掃を行っている方ならよいのですが、ほとんど行かない方は石灰化したプラークがこびりついている可能性もあります。

頑固なプラークを取り除けるのは、PMTCならではの大きな特徴です。

とくに、下記に該当する人にはPMTCをおすすめします。

■矯正治療を行っている人
矯正装置があるため、通常の歯磨きでは磨き残しをしやすく、虫歯や歯肉炎の予防におすすめです。

■歯に被せ物・ブリッジが入っている人
歯の被せ物やブリッジなどが口内にあると、歯ブラシでは届きにくい場所ができるためPMTCが効果的です。

■ミュータンス菌の感染を受けている人
ミュータンス菌などの口腔内細菌のバイオフィルム(細菌の固まり)は、歯磨きをしていても完全に除去することができません。そのため、PMTCでこのバイオフィルムを除去して、ミュータンス菌の活動を抑えることが大切です。

このように、通常の歯磨きのみでは取り除けない汚れがあるため、PMTCで定期的に虫歯や歯周病予防を行うことが大事です。

歯の白さの維持にもつながる

着色汚れとも呼ばれるステインは、普段の歯磨きではなかなか取れません。
ステインが蓄積すると、黄ばみやくすみの原因になります。

PMTCを行えば、しつこいステインも取り除けるため、歯を白くすることが可能です。
ステインが蓄積している方ほど、歯が白くなることを実感できるでしょう。

歯についている着色汚れの原因には、下記のようなものがあります。日常的に摂取している人ほど、歯に汚れが付きやすくなります。

  • 緑茶
  • コーヒー
  • 赤ワイン
  • タバコのヤニ
  • カレー
  • チョコレート
  • また、PMTCでは歯の研磨の他にフッ素を塗布するため、歯の表面がつるつるになって汚れが付きにくい歯になるメリットもあるのです。

    口臭対策にもなる

    口臭の原因には、下記の3つがあります。

  • 飲食物によるもの
  • 唾液の減少による口腔内の細菌増殖によるもの
  • 病気によるもの
  • 飲食物によるものなど、一時的に口臭が強くなるものもありますが、口臭の原因の80%以上は口内細菌により発生した揮発性のガスによるものです。
    ※参考:システマ

    このガスによる口臭を抑えるためには、口腔内の状態を健康的に保ち、唾液の量を増やすことが必要です。
    そのため、PMTCで口臭の原因である歯垢などを落とすことにより、口の中がきれいな状態になるとともに、口臭対策になります。

    歯のクリーニング「PMTC」の特徴

    歯のクリーニング「PMTC」の特徴
    歯を徹底的にクリーニングできるPMTCは、虫歯や歯周病の予防になるだけでなくステインを除去して歯を白くすることもできます。

    ここではPMTCをどれくらいの頻度で受ければよいのか、費用や施術の流れについて紹介します。

    PMTCの料金

    PMTCは自由診療のため、かかる料金は歯科によって大きく異なることが特徴です。
    比較的安めの料金設定のところは3,000~5,000円で受けらますが、大体は10,000~15,000円くらいが相場です。

    安いところで受けたほうがお得だと思うかもしれませんが、歯科によって清掃の内容が異なる場合があります。
    そのため金額だけで選ばずに内容を確認したうえで受けるようにしましょう。

    PMTCは医療控除の対象になるため、医療費の合計が年間10万円を超えると所得控除を受けることができます。手続きの際には領収書が必要であるため、無くさないようにきちんと保管しておきましょう。

    PMTCにかかる時間

    かかる時間は大体30分~1時間程度となっています。歯石取りのように2回に分けることは基本的にありません。

    また、比較的汚れが少ない方や軽く清掃する程度のメニューの場合は30分ほどで終わることが多いです。
    汚れが多い方やより徹底的に清掃を行いたい方は1時間前後となります。

    クリニックによっては30分コースや60分コースのように種類があらかじめ用意されている場合もあるため、自分に合うプランを選びましょう。

    PMTCを受ける頻度

    歯の汚れやすさや食生活などが人によって異なるため、PMTCを受ける頻度も人によって異なります。
    一般的な頻度は3か月に1回程度が目安です。

    虫歯や歯周病の原因となる菌が繁殖するのに2~3か月かかると言われていることから、3か月に1度は歯をクリーニングしたほうがよいと言われています。

    しかし、日々の歯磨きではキレイに汚れを落としきれていない方や、歯周ポケットが深かったりする方は1~2か月に1度のお手入れが望ましいでしょう。

    また虫歯や歯周病になりやすい方、歯並びが悪かったり喫煙したりする方も同様です。
    歯に汚れがたまりやすい方はこまめにクリーニングする必要があります。

    PMTCの流れ

    まずは歯の状態を観察したあと、たまっている汚れを可視化するために、プラーク(歯垢)を染めます。
    プラークとは、歯の表面や歯と歯の境目などに付着しているネバついたものです。

    染め出し液でピンク色に染まったところは、プラークがたまっている証拠です。プラークの付着具合によって必要があれば、歯磨きの指導なども行います。

    次にスケーラーという先の尖った器具を使って歯石を取り除きます。
    歯石は、唾液の中のカルシウムなどが石のように固まったものです。歯石は日常の歯磨きで取り除くことができないため、歯科医院などで除去してもらわないといけません。

    その後、ブラシや専門の器具を使って歯に蓄積している汚れやステインを落としていきます。

    仕上げに虫歯予防のためのフッ素コーティングを行えば終了です。

    詳細な内容は歯科によって異なるため、あくまでも目安として参考にしてみてください。

    スケーリングとの違い

    スケーリングとは、スケーラーや超音波スケーラーなどを使用して、歯周病や虫歯の原因となる歯石を除去する方法のことです。使用する機器は、資格のある歯科医師か歯科衛生士のみが使用できます。

    PMTCとの違いは、PMTCの方が虫歯予防や歯周病対策として、より効果があることです。
    PMTCは、スケーリングで行う歯石除去の他に、歯石になる前のプラークなどの歯に付着した汚れをしっかり落とすことが可能で、歯の白さを取り戻すこともできます。

    スケーリングとPMTCは同じように感じられますが、このように違いがあるのです。

    スケーリングについて詳しい内容を以下のページでも知ることができます。
    >歯のクリーニングPMTCの料金|歯科でかかる費用や保険について説明

    (まとめ) PMTCにデメリットはあるのか|歯科でクリーニングをするべきなメリットも紹介

    1.そもそもPMTCとは?

    PMTC(ピーエムティーシー)とは、歯科医師や歯科衛生士が清掃効果の高い機器を使用して行う歯のクリーニングのことです。
    PMTCを行うことで、歯の健康の維持につながることが期待できます。

    2.PMTCにデメリットはあるのか

    虫歯や歯周病の予防になるPMTCですが、デメリットもあります。

    デメリットを確認せずに受けてしまうと、予想以上に費用や時間がかかることがあるため、必ず事前に確認しておくことが大切です。

    3.PMTCのデメリット

    PMTCは自費診療となるため、保険が使えません。
    歯科によって料金が異なるので、あらかじめ確認しておきましょう。

    汚れが多い場合はクリーニングの時間も長くかかることもデメリットです。

    歯科によってはPMTCの施術を行っていないところもあるため、施術を希望される場合は前もって施術の可否を調べておきましょう。

    4.PMTCのメリット

    PMTCは歯ブラシでは取り除けないような汚れも落とせるため、虫歯や歯周病の予防に役立ちます。
    ステインも同時に取り除けるため、歯を白くすることが可能です。口腔内の状態を健康的に保つことにより口臭対策にもつながります。

    歯の健康を守ったり白さを維持したりできることがメリットと言えます。

    5.歯のクリーニング「PMTC」の特徴

    PMTCは安いところだと3,000円で行えますが、高いところだと20,000円以上かかる場合もあります。
    自由診療なので歯科によって料金が異なることが特徴です。

    施術は30~1時間ほどで終わります。
    一般的には3か月に1度受けることを目安にしましょう。

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