「歯列矯正をやらなきゃよかった」「歯列矯正をやって後悔した」と聞いて、歯列矯正を尻込みしてしまった経験はありませんか?
この記事では、歯列矯正をやらなきゃよかったと後悔しないために、よくある後悔の理由とやるべきことを解説します。歯列矯正を検討する際の参考にしてみてください。
歯列矯正をやらなきゃよかったと後悔する理由
ある調査によると、歯列矯正を経験した20代〜40代の男女のうち、約20%の人が「矯正してから後悔したことがある」と回答しました。
では、後悔する理由にはどういったものがあるのでしょうか?歯列矯正を後悔する主な理由を見ていきましょう。
参考:医療法人社団 銀座矯正歯科「「歯列矯正前後のエピソード」に関する調査」
歯並びがイメージ通りにならなかった
歯列矯正では、医師と患者さまの間で仕上がりのイメージに差異があり、歯並びが患者さまの理想の状態にならなかったといったトラブルが起こり得ます。こういったトラブルによって、歯列矯正を後悔したと感じてしまうことがあります。
イメージ通りではなかったといった、トラブルを避けるためには、治療開始前のカウンセリングで、自分のイメージをしっかりと医師に伝えてイメージをすり合わせてから進めていく必要があります。
治療の痛みがストレスだった
歯列矯正の方法としては、「マウスピース矯正」「ワイヤー矯正」「セラミック矯正」などが挙げられます。
なかでもワイヤー矯正は、ブラケットと呼ばれる器具を歯に装着し、ワイヤーを通し、徐々に歯を移動させることで歯並びを整えていく矯正方法ですが、ブラケットをワイヤーで引っ張ることで、一定方向に矯正力が加わるため、痛みを感じる方もいます。定期的に調整が必要となり、そのたびに痛みを伴います。ただ、調整後数日痛みは続きますが、長引くことはありません。
ワイヤーを調整するなどして対処できるため、ストレスになるほどの痛みを感じる場合や、痛みが続いているといった場合は、すぐに医師に伝えるようにしましょう。
健康な歯を抜かれた・削られた
歯列矯正は、矯正器具で歯を動かして歯並びを整える治療です。そのため、歯を動かすスペースを確保する目的で、歯を抜いたり削ったりする場合もあります。
ただ、そうした治療をする場合、医師は患者さまに説明し、同意を得る必要があるため、説明もなく抜かれた、知らない間に健康な歯が傷つけられたといった心配はありません。
噛み合わせが悪くなった
噛み合わせは歯列矯正での改善目的として設定されますが、治療のプロセスが間違っていたり、医師の技術力が不足していたりすると、噛み合わせが悪化する可能性は否定できません。
もちろん、時間の経過とともに新しい噛み合わせに慣れる場合もありますが、改善しなければ再治療が必要となります。
歯に隙間ができてしまった
矯正前にはなかった隙間が歯にできてしまい、歯列矯正を後悔する方もいます。矯正で歯が正しい位置に並んだ際に、歯と歯の隙間と歯肉の間に隙間ができる場合があります。「ブラックトライアングル」と呼ばれる隙間は、もとからの歯の形や歯茎の変化に起因します。
ブラックトライアングルに対処するには、歯の表面を数ミリメートル程度削り、歯が動くスペースを作る「ディスキング(IPR)」という治療方法が一般的です。
幅広い症例に対応しているところや、高い技術力をもった専門医がいるところを選ぶとよいでしょう。
顔の印象が変わってしまった
噛み合わせの位置や高さの変化、抜歯などにより、顔が面長になったように見える、鼻の下が伸びたよう感じる、ほうれい線が濃くなったと感じる場合があります。
治療期間が想定よりも長かった
歯列矯正は、矯正装置によって歯を徐々に動かし、歯列を整える治療であるため、治療には1〜3年ほどかかります。また、歯の状態や動き次第では、治療期間が伸びる場合もあります。
「治療期間が長かった」と後悔しないためには、歯列矯正の期間がどれくらいなのかを把握しておくことや、治療期間が延びる可能性があること、通院や器具の継続使用が重要であると知っておくことが大事です。
費用が想定よりも高かった
歯列矯正で後悔した理由としてよく挙げられるのが費用です。ある調査では、歯列矯正をした人の約3割近くの人が、費用が思っていたよりも高かったと回答しています。
歯列矯正は自由診療であるため、基本的に治療費は全額自己負担となります。治療を検討する際は金額面にも注意をしておきましょう。
歯並びが矯正前の状態に戻ってしまった
歯並びが矯正前の状態に戻ってしまう現象を「後戻り」と呼びます。歯列矯正の治療後は歯が動きやすいため、後戻りしてしまう可能性があります。歯並びを元の状態に戻さないよう、医師に従って保定装置(リテーナー)を正しく使用しましょう。
リテーナーに関して詳しく知りたい方は、以下も併せてご覧ください。
歯列矯正後に使うリテーナーとは?種類や装着期間、注意点を解説
歯列矯正で後悔しないためにやるべきこととは
歯列矯正で後悔しないために、以下5つのことをやっておきましょう。
歯列矯正やクリニックに関する情報収集をする
「歯列矯正をやらなきゃよかった」と後悔する要因の1つは、歯列矯正のデメリットやリスクを把握していないことです。
歯列矯正による、噛み合わせや顔の印象の変化、費用や治療期間が長引く可能性があることを予備知識として知っておきましょう。正しい知識を持っていれば、医師とのカウンセリングもスムーズに進みます。
また、クリニックに関する情報収集も重要です。家から近いクリニックを選ぶ方は多いですが、信頼できる医師が在籍しているか、費用感が自分に合っているかなども確認をしましょう。
矯正歯科の選び方は、以下の記事を参考にしてみてください。
矯正歯科の選び方とは?失敗しないためのポイントと事前に知っておくべきことを解説
医師とのカウンセリングを受け判断する
カウンセリングは、治療前に不安や疑問を解消し、治療内容を正しく理解するための時間です。
クリニックの治療方針や治療期間、費用に関して相談し、メリット・デメリット・リスクの説明を受けます。歯列矯正で後悔しないためには、そうした情報を得たうえで治療を受けるか判断する必要があります。
矯正治療のシミュレーションでイメージを明確化する
どのような歯並びになるか知るには、矯正シミュレーションやレントゲン写真が有効です。治療で歯がどうなるか、抜歯は必要かなどを把握できます。治療後のイメージが明確になると、歯列矯正への不安も軽減できるでしょう。
また、医師とイメージのすり合わせをしっかりとおこななっておくことで、治療後に「イメージと違った」「思っていたとおりにならなかった」といったトラブルも回避できます。
歯磨きやリテーナーのケアを徹底する
クリニックに通うだけが歯列矯正ではありません。
例えば、矯正装置の周辺は歯磨きが難しく、虫歯や歯周病になりやすいため、歯磨きが大切になってきます。汚れを落とそうと強く擦るのではなく、歯と歯の間を優しく丁寧に磨くようにしましょう。
また、動かした歯を安定させる保定装置(リテーナー)に関しては、医師に指示された期間や管理方法を守ることが大切です。
定期的な通院が大事
矯正治療中は定期検診が大事です。定期的にクリニックに通院して、歯の状態や噛み合わせを確認してもらいましょう。矯正期間中はたびたび口内トラブルが生じますが、定期的に通院していればすぐに対応してもらえます。
定期検診の内容は、クリニックによって異なりますが、ワイヤー矯正であればワイヤーの調整やブラケットの接着状態などをチェックします。マウスピース矯正の場合は、マウスピースの装着具合や歯がどれくらい移動しているのかを確認します。
また、矯正中に疑問に思ったことや、不安に感じたことなども伝えてみるとよいでしょう。
歯列矯正の後悔にまつわるよくある質問
最後に、歯列矯正の後悔にまつわるよくある質問をまとめました。
歯列矯正の費用が高いのはなぜ?
医療機関を受診する方法は「保険診療」と「自由診療」があります。保険診療は、国民健康保険法や健康保険法などで定められた診療を指し、保険証を提示すれば医療費の自己負担が1〜3割に抑えられます。
一方、自由診療は、医療保険制度を用いない診療であり、保険が適用されないため全額自己負担となります。歯列矯正は基本的に自由診療に該当し、多くの場合は全額自己負担となります。
ただ、健康面や機能面の観点から歯並びを治療するための歯列矯正の場合、医療費控除の対象となります。
矯正歯科の医療費控除に関して詳しく知りたい方は、以下も併せてご覧ください。
歯列矯正は医療費控除の対象になる?控除される条件や申請方法を解説
歯列矯正にはどれくらい時間がかかる?
歯列矯正の期間には個人差がありますが、目安は以下のとおりです。
部分的な矯正や抜歯をおこなわなかった場合は、治療期間が比較的早く終わるケースもあります。矯正期間が伸びてしまわないように、矯正器具を正しく着用することや、定期的な通院、歯のケアなどに注意しましょう。
歯列矯正の期間に関して詳しく知りたい方は、以下も併せてご覧ください。
歯列矯正はどれくらい期間がかかる?時間がかかる理由や長引かせないためのポイントを解説
治療の痛みを軽減する方法はある?
ワイヤー矯正やマウスピース矯正は、歯を動かして歯並びを整えるため、多少痛みを感じます。ただ、痛みは2〜3日程度で、徐々に慣れてくることがほとんどです。また、歯を動かさないセラミック矯正であれば、痛みを感じる心配はあまりありません。
ただし、自身の歯の状態によって治療は異なってくるため、医師と相談をしながら適切な治療方法を見つけましょう。
まとめ
歯列矯正は、理想の歯並びに近づける治療ですが、知識がなかったり、医師とのコミュニケーションが不足していたりすると、「やらなきゃよかった」と後悔してしまうかもしれません。後悔しないためには、歯列矯正に関する情報の収集や、医師と相談をしてイメージを明確化することが大事です。
この記事でご紹介したポイントを踏まえ、悔いの残らない治療にしてください。
湘南美容歯科では、実績のある医師が丁寧なカウンセリングを実施したうえで治療をおこなっています。
歯列矯正を検討している方は、ぜひ湘南美容歯科にご相談ください。
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