この記事の監修者

監修者 前田 純 歯科医師
歯科統括院長
前田 純歯科医師
歯科医師。2009年3月奥羽大学歯学部歯学科卒業。同大学歯学部附属病院にて勤務のあと、2012年4月から一般歯科クリニックにて勤務。2016年4月から湘南美容歯科大阪心斎橋院にて勤務を開始し、2019年10月より湘南美容歯科統括院長就任。

虫歯の痛みで夜に眠れなくなることは、決してめずらしいことではありません。特に夜間は痛みが強くなりやすく、日中よりもつらく感じる傾向があります。

この記事では、なぜ夜になると虫歯が痛くなるのかという原因を解説するとともに、すぐにできる応急処置や、虫歯以外に考えられる原因についても詳しく紹介します。

夜になると虫歯が痛くなるのはなぜ?

夜になると虫歯の痛みが強くなるのには、体の仕組みが関係しています。ここでは、主な原因を3つに分けてわかりやすく解説します。

頭部の血流がよくなるため

横になると心臓と頭の高さが近くなり、頭部への血流が増加します。これにより、虫歯部分の神経(歯髄)に圧がかかり、痛みが強く感じられるようになります。特に炎症が進んでいる場合は、ズキズキとした拍動性の痛みが出やすくなります。

副交感神経が活性化するため

夜はリラックス状態になり、副交感神経が優位になります。すると体は休息モードに入りますが、その一方で虫歯の痛みを感じやすくなる特徴があります。日中は気が紛れていた痛みも、静かな環境では強く意識してしまうため、よりつらく感じるのです。

唾液の分泌量が低下するため

唾液には細菌の増殖を抑える働きがあります。しかし、睡眠中は唾液の分泌量が減少するため、口内環境が悪化しやすくなります。その結果、虫歯菌の活動が活発になり、虫歯の痛みが増す原因につながります。

虫歯が痛くて寝れないときの応急処置

虫歯の痛みで眠れないときには、以下で紹介する応急処置を試してみましょう。

痛み止めを服用する

市販の鎮痛薬を服用することで、一時的に痛みを和らげることが可能です。ロキソニンやイブプロフェンなどの解熱鎮痛薬が一般的に使われます。ただし、用法・用量は必ず守りましょう。

患部を冷やす

頬の外側から冷やすことで、炎症による熱を抑えられます。ただし、冷やしすぎは逆効果になることもあるため、保冷剤をタオルで包んでやさしく当てる程度にとどめてください。

頭の位置を少し高くする

枕を高くして頭の位置を上げると、血流の集中を防ぎ、痛みが軽減されることがあります。完全に横になるよりも、やや上半身を起こした状態がおすすめです。

やさしく歯磨きをする

痛みがあるからといって歯磨きをしないのは逆効果です。やわらかい歯ブラシで優しく汚れを落とすことで、細菌の増殖を抑えられます。ただし、強くこするのは避けてください。

刺激物を避ける

冷たいものや熱いもの、甘いものは神経を刺激し、痛みを悪化させることがあります。寝る前は特に、刺激の少ない飲食を心がけることが大切です。

夜間の救急外来を受診する

痛みがどうしても我慢できない場合は、夜間対応の歯科や救急外来を受診するのも一つの方法です。

応急的に抗生物質や鎮痛処置を受けられる場合があり、炎症の悪化を防ぐことにもつながります。

ただし、あくまで一時的な対応となるため、後日あらためて歯科医院で根本的な治療を受けることが大切です。

痛みを緩和するツボを押す

手の甲にある「合谷(ごうこく)」というツボは、歯の痛みにも効果があるとされています。親指と人差し指の間をゆっくり押してみると、痛みがやわらぐことがあります。

虫歯以外の原因で痛みが起こることも

歯の痛みは必ずしも虫歯だけが原因とは限りません。似た症状を引き起こす他の原因についても知っておきましょう。

歯周病

歯ぐきの炎症によって痛みが出るケースです。

初期は出血や腫れ程度ですが、進行すると歯を支える骨(歯槽骨)が溶け、ズキズキとした痛みや噛んだときの違和感が出ることがあります。膿がたまると口臭の悪化や強い腫れを伴うこともあり、放置は危険です。

知覚過敏

冷たいものや甘いものがしみる場合は、知覚過敏の可能性があります。

歯の表面のエナメル質が削れたり、歯ぐきが下がることで象牙質が露出し、外部刺激が神経に伝わりやすくなっている状態です。短時間で痛みが引くのが特徴ですが、繰り返す場合は治療が必要です。

親知らず

斜めや横向きに生えている親知らずは、周囲に汚れがたまりやすく「智歯周囲炎(ちししゅういえん)」という炎症を起こしやすいのが特徴です。

歯ぐきの腫れや口が開きにくい症状、発熱を伴うこともあり、夜間に強く痛むケースも少なくありません。

歯のヒビ割れ

歯に細かいヒビ(クラック)が入ると、噛んだ瞬間や離したときに鋭い痛みが出ることがあります。見た目ではわかりにくく、レントゲンでも確認しづらい場合があるため見逃されやすいのが特徴です。

放置すると神経まで達し、強い痛みに進行する可能性があります。

噛み合わせによる影響

歯ぎしりや食いしばりが続くと、歯や歯周組織に過度な力がかかり、炎症や神経の圧迫によって痛みが生じることがあります。特に就寝中は無意識に力が入りやすく、朝起きたときに痛みや違和感として現れることが多いです。

帯状疱疹

帯状疱疹は神経に沿って痛みが出る病気で、顔面や顎周辺に症状が出ると歯の痛みと誤認されることがあります。

数日後に皮膚に水ぶくれが現れることが多く、ピリピリとした神経痛のような痛みが特徴です。

偏頭痛

偏頭痛によって、歯やこめかみ、目の奥に痛みが出るケースもあります。血管の拡張や神経の刺激が原因とされ、光や音に敏感になる、吐き気を伴うといった症状が同時に現れることもあります。

歯に異常が見られない場合は、こうした可能性も考えられます。

再び虫歯の痛みで寝れなくなることをさけるために

一時的に痛みが引いても、根本的な対策をしなければ再発する可能性があります。ここでは予防のポイントを解説します。

歯科を受診する

虫歯は自然に治ることはありません。痛みが一時的に落ち着くことはありますが、これは進行が止まったわけではなく、神経が鈍くなっているだけのケースもあります。

放置するとより重い症状につながる可能性があるため、違和感の段階でも早めに歯科を受診しましょう。

毎日のブラッシングを徹底する

虫歯予防の基本は、正しいブラッシングです。特に就寝前は唾液の分泌が減るため、口内に細菌が残ったままだと虫歯が進行しやすくなります。

歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシを使って歯と歯の間の汚れまでしっかり除去することが大切です。フッ素入り歯磨き粉を使用することで再石灰化を促し、虫歯の進行を抑える効果も期待できます。

こうしたケアを毎日継続することが、再発防止につながります。

まとめ

虫歯による痛みで眠れないときは、体の状態や環境の影響で痛みが強く出ている可能性があります。応急処置で一時的に和らげることはできますが、原因そのものを取り除くには歯科での適切な診断と治療が欠かせません。

特に、痛みが出ている段階は虫歯が進行しているサインであり、放置すると治療が長引いたり、負担が大きくなるリスクも高まります。違和感のうちに対処することが、結果的に負担を軽くする近道です。

湘南美容歯科では、見た目と機能の両面を重視した虫歯治療を行っており、丁寧なカウンセリングを通じて一人ひとりに合った治療方法をご提案しています。

痛みが不安な方や、できるだけ短期間で治療を進めたい方も、まずはお気軽にご相談ください。

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