セラミック歯は保険適用になる？費用相場、値段を抑える方法も解説​

セラミックの歯は自由診療のため保険適用外となりますが、ハイブリッドセラミックと呼ばれるものに限っては保険適用となる場合があります。

本記事では、セラミックが保険適用外となる理由、セラミックとハイブリッドセラミックの主な違い、セラミックの費用や値段を抑えるコツなどを解説します。

セラミック歯は保険適用になる？

セラミックの被せ物は、歯の色や形を整えるといった審美性の向上を主な目的とするケースが多く、原則として公的医療保険の対象外となります。しかし、コンピュータ制御で作製されるハイブリッドセラミックのCAD/CAM冠に限っては、2014年以降一定の条件を満たす場合に限って保険適用が認められています。

保険が適用されるかどうかは、歯の位置や状態、金属アレルギーの有無なども含めた個別の条件によって異なるため、歯科医院で確認する必要があります。

ハイブリッドセラミックとセラミックの違い

ハイブリッドセラミックとセラミックの違いについて、素材・審美性・耐久性の観点から解説します。

素材

ハイブリッドセラミックは、セラミック（陶器の粉末）とレジン（歯科用プラスチック）を混ぜ合わせた素材です。セラミック特有の硬さと、レジンのしなやかさを合わせ持つように設計されています。一般的なセラミックは、陶器の素材のみを用いたもので、プラスチック成分を含みません。セラミックも素材ごとに特性が異なり、強度に優れたもの、透明感の高いものなどがあります。

審美性（見た目）

セラミックは、天然の歯のような透明感とツヤのある白さを再現しやすく、光の透け方も自然に近いのが特徴です。前歯など目立つ部分の治療では、周囲の歯と色調を合わせやすく、審美性を重視する場合に好まれます。

ハイブリッドセラミックはレジンが混ざっているため、純粋なセラミックと比べるとやや透明感に劣ります。また時間の経過とともに変色することがあるため、前歯など目立つ部分の施術にはあまり向いていません。

耐久性

セラミックは表面が滑らかで汚れが付きにくく、経年劣化が起こりにくい素材です。適切に装着されていれば、歯と被せ物の境目の汚れも溜まりにくく、二次的な虫歯のリスクを抑えやすいという利点があります。強度も高いため、長期間安定して使用できる特徴があります。

一方、ハイブリッドセラミックはプラスチック成分を含むため、時間の経過とともにすり減りやすく、表面に細かな傷がつきやすい素材です。純粋なセラミックに比べると色や汚れが付着しやすいため、長期的な耐久性では劣る傾向があります。

セラミック治療の費用相場【種類別】

セラミックの費用を素材別にまとめると以下のようになります。

価格としてはジルコニアが最も高く、最も安価なものはハイブリッドセラミックとなります。保険適用が可能な場合には、さらに費用を抑えることが可能です。

セラミックの種類について詳細は下記の記事で解説しています。
セラミックの種類は？比較表で6種類を解説

セラミック歯の値段を抑える方法

セラミック治療は自由診療であり、費用はすべて自己負担となります。そのため、治療内容と費用のバランスを見ながら、無理のない範囲でおこなうことが大切です。ここでは、費用を抑えるために検討できるポイントを紹介します。

複数の歯科医院を比較検討する

セラミック治療の費用は保険が適用されないため、金額は歯科医院ごとに自由に設定されています。そのため同じ種類のセラミックでも、医院によって費用差があることもあります。複数の医院で見積もりを取り、治療内容や金額を比較したうえで検討することが重要です。

ただし、安さだけを基準にすると、素材や技工物の精度、アフターケアの質に差が出ることがあるため、治療内容の説明、設備、担当医の経験など、総合的に確認する必要があります。

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保険適用のハイブリッドセラミックを選ぶ

費用を抑えたい場合、一定の条件を満たせば保険適用となるハイブリッドセラミック（CAD/CAM冠）を選ぶ方法があります。ただしハイブリッドセラミックはレジンを混ぜた素材であるため、見た目や耐久性の面では純粋なセラミックに劣る面があります。

しかし費用は大幅に抑えられるため、費用や見た目、耐久性のバランスを考慮して、自分の希望に合うかどうかを判断することが大切です。

医療費控除を活用する

歯の治療を目的としておこなうセラミック治療は医療費控除の対象に含まれる場合があります。

医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超えた際に、確定申告をすることで所得税が軽減される制度です。控除の対象となるのは、審美目的ではなく、医療上必要な処置としておこなわれた場合に限られます。

対象となるかどうかは治療内容によって異なるため、診療明細書を保管しつつ、必要に応じて税務署の案内や歯科医院で確認すると安心です。詳細については下記の記事をご覧ください。

歯のセラミック治療は医療費控除の対象になる？控除の仕組みや手続きの流れについて詳しく解説

湘南美容歯科におけるセラミック治療の症例

当クリニックにおけるセラミック治療の症例を3つご紹介します。

ダイヤモンドクラウン（ジルコニア）

ダイヤモンドクラウン（ジルコニア）は、高強度ジルコニアにグラデーション着色を施すことで、天然歯に近い自然な色調を再現できるメニューです。

上記の写真は、施術前の状態です。前歯に保険適用の被せ物が使用されており、歯ぐきとの境目が黒く変色していました。また、右側の犬歯（3番）がわずかにねじれてとり、前歯全体のバランスに影響していました。このケースでは、前歯6本をダイヤモンドクラウンで治療する方針となりました。

施術後は、前歯のラインが整い、歯ぐき付近の黒ずみも見られなくなりました。ジルコニアにグラデーションを施すことで、周囲の歯と自然になじむ明るさと透明感を実現しています。また、色味は8色から選択できるため、単色のフルジルコニアに比べてより自然な仕上がりが得られます。

湘南美容歯科のダイヤモンドクラウン（ジルコニア）について詳しくはこちら＞

プレミアムダイヤモンドセラミック

プレミアムダイヤモンドセラミックは、強度・審美性・耐久性に加えて、生体親和性にも優れた素材を用いるメニューです。金属を使用しないため、歯ぐきの黒ずみや金属による影響が起こりにくい点も特徴です。

上記の写真は、施術前の状態です。前歯のねじれや重なりが見られ、口元の印象に影響していました。治療では、前歯の不揃いを整えるようにセラミックを設計し、歯列のバランスを改善していきました。

施術後は、ねじれや重なりが解消され、前歯全体の形が整っています。また、セラミック特有の透明感と色調のグラデーションにより、自然な白さが再現されています。軽度の歯列不正であれば、このようにセラミック治療で整えられるケースがあります。

湘南美容歯科のプレミアムダイヤモンドセラミックについて詳しくはこちら＞

ダイヤモンドオーダーセラミック

ダイヤモンドオーダーセラミックは、患者一人ひとりの歯質・色調・形態に合わせて、技工士が細部までオーダーメイドで製作するメニューです。白さや透明感、艶感など、仕上がりを細かく調整したい方に選ばれています。

上記の写真は、施術前の状態です。既存の被せ物と歯ぐきの境目が黒く変色し、特に前歯とその隣の歯で明確に目立つ状態でした。また、下の前歯には隙間があり、上の歯とのバランスにズレが生じていました。

施術後は黒ずみや歯の色が改善され、また下前歯の隙間も埋まり、上前歯と下前歯の縦の軸がほぼ揃うように整いました。精密設計により口元全体の印象が大きく改善されています。

湘南美容歯科のダイヤモンドオーダーセラミックについて詳しくはこちら＞

セラミック治療の値段で悩んだら湘南美容歯科へ

セラミック治療は原則として保険適用外で、費用は素材や種類によって大きく変動します。一方で、条件を満たせば保険適用となるハイブリッドセラミック（CAD/CAM冠）もあり、見た目・耐久性・費用のバランスを踏まえて選択することが重要です。

治療内容や費用が自分に適しているか迷う場合は、専門医によるカウンセリングを受けるのもひとつの手段です。セラミック治療の詳細を知りたい方はセラミック矯正のページもご覧ください。

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※本記事の内容は公開時点の情報であり、実際のメニュー名や金額とは異なる場合がございます。最新の情報については当院までお問い合わせください。