銀歯とセラミックはどちらを選ぶべき？違いやメリット・デメリットを比較

銀歯とセラミックはいずれも虫歯治療に用いられますが、見た目や耐久性、かかる費用などに違いがあります。

本記事では、銀歯とセラミックの違いについて、両者のメリット・デメリットを整理したうえで、一般的な判断基準やセラミックを選ぶ際の注意点を解説します。

銀歯とセラミックの違い｜比較表で解説

銀歯とセラミックは、むし歯治療で使用される詰め物・被せ物の代表的な素材です。主な違いをまとめると以下のようになります。

銀歯は保険が適用されるため安価で治療を受けられる一方、金属色が目立つという審美面の弱点や、経年劣化などが原因となって生まれる隙間から二次虫歯が発生するリスクがあります。また体質によっては金属アレルギーの原因となる場合もあります。

セラミックは自由診療で費用が高くなりますが、見た目が自然で美しく、歯との密着性が高いため虫歯の再発リスクも抑えられます。また、メタルフリー素材であるため、金属アレルギーの心配もありません。耐久性にも優れており、適切なケアをすれば10年〜20年以上使用できる素材です。

続けて、それぞれのメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。

銀歯のメリット・デメリット

銀歯のメリット・デメリットを費用面、審美面、耐久性などから解説します。

銀歯のメリット

銀歯を選ぶ主なメリットは、治療にかかる費用と時間です。

費用が安い

銀歯は保険適用のできる治療のため、セラミックと比較すると費用を抑えることができます。

3割負担で数千円程度の自己負担に収まるケースが多く、経済的負担が軽く済みます。

治療時間が短い

銀歯は、虫歯を治療して型取りをおこない、銀歯の製作が完了したタイミングで再度受診をして装着するのが主な流れとなります。

治療期間はトータルで1〜2週間が目安となり、セラミックと比較すると短く（もしくは同程度に）なることが一般的です。

銀歯のデメリット

銀歯の主なデメリットは、歯や口内などの健康リスクと審美面です。

二次虫歯のリスクが高い

銀歯に使われる金属と天然歯では熱膨張率が異なるため、飲食による温度変化で伸縮を繰り返すうちに隙間が拡大してしまうことがあります。隙間から細菌が侵入して内部で虫歯が再発する二次虫歯のリスクが高まる可能性があります。

健康リスク

銀歯を使用していると、時間の経過とともに金属イオンが溶け出すことがあります。これが原因となり、金属アレルギーや歯茎が黒ずむメタルタトゥーを引き起こす場合があります。

審美性が低い

銀歯は金属色が強く、口を開けたときに目立ちやすいという審美面での欠点があります。特に笑った際や会話中に銀色が見えると、見た目の印象に影響を与えやすい、といった点はデメリットといえるでしょう。

前歯などの目立つ部位の治療では、自然な色調を再現できるセラミックのほうが目立ちにくくなります。

セラミックのメリット・デメリット

セラミックのメリット・デメリットを費用面、審美面、耐久性などから解説します。

セラミックのメリット

セラミックの主なメリットは、天然歯への適合性や審美性が銀歯に比べて高いことです。

歯の寿命を延ばす高い密着性

セラミック素材は、歯との適合性・密着性に優れており、二次虫歯のリスクを軽減できる特徴があります。銀歯と比較するとすき間ができにくく、虫歯菌の侵入を防げるため、結果的に天然歯の寿命を延ばすことにつながります。

またセラミックの寿命や長持ちさせるコツについては下記の記事をご覧ください。
セラミックの歯の寿命は？寿命を縮める3つの原因を紹介

審美性が高い

オールセラミックやジルコニアは、天然のような自然な色調と質感を再現できます。前歯など目立つ部位にも使用されることが多く、長期間にわたり美しさを保てる点が大きな魅力です。

人前に出る機会が多い方にとって、魅力的な選択肢となるでしょう。

金属アレルギーの心配がない

オールセラミックやジルコニアは、金属を一切含まないメタルフリー素材です。金属アレルギーや歯茎が変色するメタルタトゥーなどのリスクを回避できます。金属アレルギーのある方や、将来的な影響が心配な方に向いています。

セラミックのデメリット

セラミックの主なデメリットは費用が高いこと、強い衝撃によって割れることがある点です。

費用が高い

セラミック治療は健康保険が適用されない自由診療のため、銀歯と比較して治療費が高額になります。素材や治療部位によって異なりますが、1本あたり数万円〜十数万円かかることが一般的で、本数が多い場合には経済的負担が大きくなることがあります。

湘南美容歯科のセラミック治療料金ページでは、素材ごとの特徴や費用をより詳しくご説明しています。治療を検討される際は参考にしてみてください。

湘南美容歯科のセラミック治療料金について詳しくはこちら＞

強い衝撃で割れる可能性がある

セラミックは硬く耐久性に優れる一方で、外からの強い衝撃には弱いという特性があります。硬い食べ物を強く噛んだときや、歯ぎしり・食いしばりの癖がある場合に、割れや欠けが生じるリスクがあります。

就寝時にマウスピースをすることで割れや欠けのおこるリスクを軽減できます。

またセラミック治療について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

セラミックの歯による治療とは？メリット・デメリット、料金や種類についてご紹介

あなたはどっちを選ぶべき？判断基準

銀歯とセラミックのどちらが適しているかは、なにを優先するかによって異なります。主な判断基準をご紹介します。

安さを最優先するなら銀歯

とにかく費用を抑えて治療したい場合には、銀歯が向いています。健康保険が適用されるため、治療費の自己負担が少なく、また比較的短期間で治療が完了します。奥歯などの目立ちにくい部位で、審美性をそこまで気にしない場合には現実的な選択といえるでしょう。

歯の寿命と見た目を最優先するならセラミック

歯を長く健康に保ちたい、見た目も重視したい、という場合には、セラミックが向いています。セラミックは歯との密着性が高く二次虫歯のリスクを抑えられるため、天然歯の寿命を延ばすことにつながります。

費用は高めになりますが、将来的な再治療が少なくて済む可能性があるため、予防的な投資としてとらえられる方に向いています。

セラミックを選ぶ際に抑えておくべきポイント

セラミック治療を検討する際は、素材の特性や費用、メンテナンスの必要性などを総合的に見ていくことが重要です。特に以下の3点は、治療前に必ず確認しておきましょう。

治療部位に応じた素材の使い分け

セラミックにはさまざまな種類があり、それぞれに適した使用部位があります。奥歯のように咬合力が強くかかる部位には、耐久性に優れたジルコニアが向いており、前歯のように審美性が求められる部位には、透明感の高いオールセラミックが適しています。

見た目だけでなく、使用部位や耐久性も踏まえて素材を使い分けることがポイントです。

治療費用と保証期間の確認

セラミック治療は自由診療のため、歯科医院ごとに費用設定や保証内容が異なります。治療費は素材や本数、部位によって異なるため、費用総額を事前に確認したうえで、保証期間の有無や保証内容もチェックする必要があります。

数年単位の保証を設けているクリニックもあるため、クリニック選びによって割れや欠けなどのトラブルに備えることが可能になります。

治療後の定期メンテナンスの必要性

セラミックの被せ物自体は変色や摩耗に強く、長期的に美しさを保ちますが、その下にある歯や歯茎はメンテナンスが不可欠です。特に歯周病やプラークの蓄積によって天然歯が弱ってしまうと、セラミックも長持ちしません。3〜6ヵ月に一度は歯科医院でのクリーニングやチェックを受けることをおすすめします。

湘南美容歯科の安心保障制度について詳しくはこちら＞

まとめ

費用の安さと短期間での治療を重視するなら銀歯、歯の寿命や、見た目の美しさを重視したいという方にはセラミックが適しています。ただし、素材の特性や治療の選択肢は患者さまごとに異なるため、自己判断せずに専門家に相談することが大切です。

当クリニックでは、噛み合わせや部位に応じた豊富なセラミック素材を取りそろえており、トラブルに備えられる長期保証制度もご用意しています。

一人ひとりのお悩みに沿った治療提案をおこなっています。まずはお気軽にご相談ください。

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また、湘南美容歯科のセラミック治療について詳しく知りたい方は、下記のページもぜひご覧ください。

湘南美容歯科のセラミック治療について詳しくはこちら＞

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