正しい歯並びは前歯が前後に正しく噛み合います
歯並びは前歯が前後に正しくかみ合っていること理想的です。
前歯の位置が前後どちらに出過ぎていても、歯並びが悪く嚙み合わせも悪くなってしまいます。
前に出過ぎている状態は、いわゆる出っ歯と呼ばれるもので上顎前突といいます。
反対に下の歯が出ている状態は下顎前突といい、受け口ともいわれるものです。
歯並びが前後に悪いことで、見た目が悪くなるだけでなく虫歯のリスクが高くなるなど健康面への影響もあります。
目次
正しい歯並びと嚙み合わせでは、上の歯と下の歯が前後に少しずれています
歯の正しい嚙み合わせについて知っていますか?
上下の歯がしっかりと噛み合っている状態が正しい嚙み合わせだと思うかもしれませんが、前歯の場合は上の歯と下の歯が前後に少しずれて接触していません。
正しい嚙み合わせでは、上の前歯は下の前より2~3㎜前にでた状態で覆う形になります。
これが前に出過ぎていても良くありませんし、奥に引っ込んでいるのも良くありません。
歯を噛んだ状態で左右にずらすと、犬歯だけは接触して奥歯にわずかな隙間が生まれます。
この犬歯が触れ合い奥歯に隙間ができることを犬歯誘導といいます。
これは奥歯を歯ぎしりから守るためにできた仕組みといわれています。
奥歯は上下の噛む力には強いですが、横からかかる力に弱く、奥歯で歯ぎしりするとダメージが大きいです。
前歯の嚙み合わせが正しくあり、犬歯も適切に噛み合うことで奥歯も守られているということになります。
このように嚙み合わせは前歯だけ、奥歯だけということではなく、全体が正しい状態にあることが大切です。
上顎前突は口呼吸になりやすく、健康面にも悪影響を与えてしまいやすいです
上顎前突とは、いわゆる出っ歯と呼ばれる歯並びです。
上の前歯が下の前歯より4㎜以上でている状態を指しています。
歯の生える方向が前に傾いている場合もありますし、上下の顎の位置がずれてしまっていることもあります。
骨格に問題がある場合は、骨格性上顎前突と呼んでいます。
上顎前突だと見た目が悪くなるだけでなく、口呼吸になりやすいといわれています。
前歯が出ていることで隙間が空き、口が開いてしまうからです。
口呼吸は口内が乾燥することで歯周病や虫歯のリスクが増える、直接ウイルスを体内に取り込み風邪をひきやすくなるといった健康面での悪影響があります。
さらに、口呼吸をすることで口の周りの筋肉が緩んだり舌の位置が下がったりすることで、歯並びがさらに悪くなるともいわれています。
歯並びが悪く口呼吸になる、口呼吸で歯並びが悪くなるという悪循環が起こるわけです。
嚙み合わせが悪いことで発音が悪くなる、食べ物をうまく噛みきれないといった影響が出るともいわれています。
また、上の前歯をぶつけて歯が折れるというトラブルも起きやすくなります。
下顎前突は上下の嚙み合わせが逆になっている状態で、外科的施術が必要になることもあります
下顎前突は、一般的に受け口と呼ばれることもある状態です。
正しい噛み合わせとは上下が逆になっている歯並びで、下の歯が上の歯に覆い被さることになります。
下顎が出ている状態で顎がしゃくれて見えるという外見的な問題から、ものを噛みにくくなる、発音が悪くなるといった悪影響があります。
下顎前突になる原因は、遺伝的要因や幼少期の癖などが考えられています。
問題となる癖としては、指しゃぶりや下顎を前に突き出すなどがあります。
骨格の位置のずれがなくても歯の生える向きが傾くことで、下の歯が前に出てしまうこともあります。
ひとつの原因だけでなく、複数の要因が重なってバランスが悪くなっていることも多いです。
歯並びを治す矯正で下顎前突や上顎前突の状態を改善できることもありますが、顎のずれがある場合は外科的な施術を組み合わせる方法が効果的です。
セットバック法という施術で、骨切りを行い移動することで正しい位置にもっていきます。
技術と知識が求められる施術ですが、医師とお客様との間できちんと事前のカウンセリングを行うので安全性は高いです。
(まとめ)正しい歯並びと前歯の前後の関係は?
正しい嚙み合わせでは、前歯が前後に正しく重なります。
歯並びによってはこの嚙み合わせがうまくいかないで、上顎前突や下顎前突と呼ばれる歯並びと嚙み合わせになってしまいます。
正しい噛み合わせでは、上の前歯は下の前歯よりも2㎜程度前に出て、下の歯を覆う形になっています。
前歯が正しく噛み合わないと、歯全体の歯並びが悪くなっているとも考えられます。
出っ歯とも呼ばれる上顎前突は、見た目が悪くなるだけでなく、口呼吸になりやすい、発音がしにくくなるなどの影響があります。
口呼吸をすることでより歯並びが悪くなるという悪循環も考えられます。
上下の嚙み合わせが逆になっている状態です。
下の顎に骨格的な問題があることも多く、その原因には生活習慣や遺伝などが関係しています。
歯の矯正だけでなく外科的施術が必要になることもあります。