歯周病の治療は歯周病菌の除去などの方法が一般的です
歯周病は、口の中の汚れを栄養として細菌が繁殖し、歯垢(プラーク)が歯の隙間に入り込んで毒素を出すことが原因です。
放置すると、心臓病などの命の関わる病を発症するリスクもあります。
悪化しないように、歯科医院で歯垢の除去などの治療を受けることが大事です。
目次
歯周病は歯垢が歯と歯の隙間に溜まり歯石が蓄積することなどが原因です
歯周病は、口の中の食べかすなどを栄養として細菌が増殖し、歯垢(プラーク)という細菌の塊が歯と歯の間に入り込み、プラークが排出する毒素で歯茎が炎症を起こすことが原因です。
歯垢は2週間程度で、歯石という硬い塊になって歯にこびりつき、歯磨きでは落とせない状態になります。
更に、歯並びが悪いと歯と歯の間に歯ブラシが届かない隙間ができ、歯垢が溜まりやすくなります。
また、虫歯治療などによる被せ物が歯に適合していないと、歯垢がつきやすいとされています。
そして口の中は唾液が分泌されて、食べかすを洗い流す役割や適度な湿度を保つ役割を担っていますが、口呼吸が習慣化してしまうと口の中が乾燥して唾液の分泌量もへり、歯垢ができやすい環境に陥ってしまうのも、歯周病の要因の一つとされています。
他にも歯ぎしりや無意識に歯をくいしばる癖なども、弱った歯茎に圧力をかけるため歯周病を悪化させる原因となります。
また、口腔内の環境のみならず、ストレスや睡眠不足、喫煙などの生活習慣も歯周病を誘因する間接的な原因だとされています。
歯周病が悪化すると全身疾患を招くリスクが高まります
歯周病が悪化すると、口腔内のみならず全身疾病につながるリスクもあります。
まず歯石が付着して歯肉に炎症が起きている状態の歯肉炎が進行すると、顎の骨が溶け始め、歯茎に出血が見られたり、冷たいものがしみる軽度歯周炎を発症したりします。
更に顎の骨が半分位溶け、口臭が強まり歯を押すとぐらつくようになると中度歯周炎で、悪化すると歯のぐらつきがひどくなり、歯茎がかなり下がったり歯茎の隙間から膿が出たり、酷いと歯が抜けおちてしまう重度歯周炎になります。
また、口腔内だけでなく、歯周病菌が血液中に入り込んで狭心症などの心臓病を発症することや、誤って歯周病菌を飲み込んでしまうことで、肺の中に菌が侵入し、肺炎を起こす可能性も高まります。
更に、歯周病はアレルギー関連の疾患や糖尿病の症状を誘引する場合や、悪化させる場合もあるとされています。
また、妊婦さんにとっても歯周病菌は脅威となります。
妊娠中に子宮などに歯周病菌が入り込むと、筋肉の収縮を起こして早産を引き起こすリスクもあるとされています。
歯周病には歯周病菌の除去や殺菌などの治療法があります
歯周病の治療法は色々ありますが、歯周病の程度に応じて行われる施術も異なります。
まず、歯肉や歯周病の程度を把握するために、歯と歯茎の間の歯周ポケットの深さや歯の揺度、骨密度、細菌の検査など事前の検査が細かく行われます。
そして、軽度の歯周炎の場合は、スケーラーという先端の細い専用器具を使って、歯にこびりついた歯石をこすり落としたり、洗浄器具で歯がすべすべになるまで洗ったりします。
更に、中度の歯周炎に対しては、歯周ポケットに溜まった歯垢や膿などをかき出して、洗い流す治療が行われます。
また、重度の歯周炎には歯茎を切開して、歯根に付着している歯垢を取り出す処置が行われることもあります。
痛みを伴う治療もありますが、局所麻酔を用いる場合がほとんどなので安心できます。
歯周病治療では、原因となる菌や汚れを徹底的に除去することが大事ですが、細菌が付かないように抗菌ジェルなどで予防する処置も行われます。
また、殺菌のためにレーザーや洗浄用に強酸性水などを用いる治療法もあります。
(まとめ)歯周病の治療はどのように行われるの?
歯周病は、歯垢が歯の隙間に入り込み歯肉の炎症を起こすことが原因です。
悪化すると命の関わる病気になるリスクも高いので、歯垢の除去などの治療を早期に受けることが大事です。
歯周病は、食べかすをエサとして増殖した細菌が歯垢となり、歯の隙間に入り込んで歯茎を炎症させることが、原因とされています。
また、歯並びの悪さや口呼吸、被せ物の不具合なども歯垢が付きやすい環境を作り出します。
歯周病を放置すると、歯を失うだけでなく心臓病や肺炎など命に関わる重大な病を発症させるリスクが高まります。
更に、アレルギーや糖尿病の症状を悪化させる可能性もあるといわれています。
歯周病の治療は、程度によって異なりますが、基本的には原因菌や膿などの除去と殺菌がメインとなります。
痛みを伴う治療の場合は、局所麻酔が用いられるので安心です。
レーザーや強酸水などが用いられる場合もあります。