軽度の受け口であればクリアアライナーで治すことが可能です
「クリアアライナー」は、見た目が透明で目立たず、取り外しができるというメリットを持つマウスピース型の矯正装置です。
マウスピースを定期的に作り変え、少しずつ歯を移動させることで歯並びを改善していきます。
ただ、抜歯が必要となるほどの歯列不正や、上下の顎の前後左右に著しくズレがある場合の受け口は、クリアアライナーでは改善ができないと考えられています。
目次
重度の受け口はクリアアライナーでは改善できないといわれています
歯科矯正では様々な矯正装置が用いられています。
例えば、皆さんもご存知のワイヤーやブラケットなどが挙げられます。
「クリアアライナー」もその一つです。
クリアアライナーはマウスピース型の矯正装置で、従来のワイヤーやブラケットなどと違い、矯正の施術期間中も、自由に装置を取り外すことができます。
そのため、食事の際に煩わしい思いをすることもなく、歯みがきなどの歯のケアもそれまでと同様に行うことが可能です。
また、見た目が透明で目立たないというメリットもあります。
クリアアライナーでの歯科矯正は、マウスピースを定期的に作り変え、少しずつ歯を移動させていくことで歯並びを改善する方法になります。
歯性の問題が原因となっている軽度の受け口であれば、クリアアライナーで治すことが可能だといわれています。
しかし、歯性の問題が原因の場合でも、抜歯が必要となるレベルの歯列不正がある症状には適さないことがあります。
また、上下の顎の前後左右に著しいズレが生じているような場合、歯性の問題だけでなく、骨格性の問題もあると考えられるため、クリアアライナーをはじめとした矯正装置では受け口を改善するのは難しいでしょう。
歯並びを改善する施術にはセラミック矯正も挙げられます
クリアアライナーは歯並びを改善させることで軽度の受け口を治す効果が期待できるといいました。
従来のワイヤーやブラケットを装着している時と比べ、審美性が高いというメリットも魅力的です。
しかし、やはり気になるのはクリアアライナーの矯正でかかる費用と期間でしょう。
矯正の施術にかかる費用と検査や診断にかかる費用、アライナーの調整費などを合わせると、70~100万円前後かかってしまうことがあるようです。
矯正期間は早くて半年といわれており、長期にわたるケースだと3年ほどかかる場合もあります。
1ヶ月ごとに通院しなければならないという点でも、お客様への負担は非常に大きくなることでしょう。
クリアアライナー以外にも歯並びを改善する方法があります。
それが「セラミック矯正」です。
セラミック矯正は、矯正装置などを用いず、歯を削り、その上からセラミッククラウンを被せることで歯並びを改善する施術となります。
セラミック矯正にかかる費用は、歯1本につき7万円前後~可能となっています。
また、わずか3、4回という少ない通院回数で施術を終えられることがほとんどです。
中~重度の受け口はセットバック法で改善できるといわれています
クリアアライナーやセラミック矯正は、歯性が問題で受け口になっている症状に適した施術方法だといえます。
では、骨格性の問題がある中~重度の症状を持った受け口の場合、どうすれば治すことができるのでしょうか?
骨格性が原因の受け口は「下顎前突」と呼ばれており、顎変形症の一つだと考えられています。
生まれつき、または成長過程で上顎よりも下顎の方が大きく成長してしまったり、上顎が成長不全となってしまったりして上下の顎のバランスが悪くなっている状態といえます。
こういった受け口を治すには、「セットバック法」という外科的な施術を行う必要があると考えられています。
セットバック法は、下顎の第1小臼歯、もしくは第2小臼歯を抜歯し、骨を切ることでスペースを空け、下顎を骨ごと後方へ移動させる施術になります。
セットバック法を受けることで、歯並びが改善するだけでなく、横顔が美しいEラインに整うといったメリットも得られます。
(まとめ)受け口はクリアアライナーで治すことができる?
クリアアライナーは少しずつ歯を移動させることで歯並びを改善させる矯正装置となりますから、軽度の受け口であれば治すことが可能だといわれています。
しかし、中~重度の受け口の場合、クリアアライナーでは改善できない可能性があると考えられています。
クリアアライナーはワイヤーやブラケットなどと同様、歯並びの改善に用いられる矯正装置です。
歯性が原因の軽度の受け口であれば改善させることが可能ですが、骨格性が原因の受け口の場合、クリアアライナーでは改善が難しいといわれています。
クリアアライナーは審美性の高い矯正装置ですが、施術にかかる費用は高額になりやすく、矯正期間も長いと3年に渡ってしまうことがあります。
費用や通院の負担を減らす方法の一つとして、セラミック矯正を選択肢として入れてみてください。
歯性が原因の受け口であれば、クリアアライナーやセラミック矯正で改善することが可能ですが、骨格性が原因の受け口の場合、セットバック法という外科的な施術を受けなければ改善できないといわれています。