受け口の矯正期間は一般的に1年から2年です
受け口はある程度の矯正期間が必要になります。
直接装置を取り付けたうえでゆっくりと歯を移動させて歯並びを改善していくため、少しずつ時間をかけて歯を移動させることになります。
顎の骨を削ることなく、歯を移動させるというのが大きな特徴になるのです。
そのため、受け口を矯正するための歯列矯正は2年程度の期間が平均してかかるといわれています。
受け口は矯正で時間をかけて改善します
矯正の方法によってかかる期間というのは、少しずつ違いがあります。
例えばワイヤーを使用した矯正の場合には、比較的簡単に改善できます。
ワイヤーを使用して、下の歯を奥に入れ込むという施術が行われます。
この場合には1年から2年の期間が必要になります。
下顎を本来あるべき位置に引っ込めた状態で、セラミックの歯をかぶせます。
下顎を引っ込めてからセラミックをかぶせる、という施術は複数回繰り返し行われます。
1回目の施術時に仮の歯を入れるので、受け口のような噛み合わせはすでに改善されており、非常に短時間で施術は終了します。
その分、施術にかかる費用は高額になってしまいます。
費用は何本の歯を治すのかによって大きく違いが出てきます。
仮歯を入れますので、受け口特有の噛み合わせは一時的にですが、すぐに改善されます。
費用はセラミックを何本の歯にかぶせるのかによって決まります。
上下のズレが明らかなのであれば、上下にある12本の歯を施術することになります。
特別な器具を使用することはありませんので、痛みを伴う施術ではありません。
また、セラミックはアレルギー症状を引き起こしにくい素材で作られていますので、アレルギー体質の方でも安心して使用することができます。
受け口としゃくれで施術期間は異なります
受け口の改善を行いたい、という場合には矯正にかかる時間はどのくらいなのか気になる方も多いと思いますが、そもそも受け口としゃくれの違いについてご存知でしょうか。
実は同じように見えて、しゃくれと受け口の施術方法は少し異なります。
しゃくれというのは、輪郭自体に問題があることが多いです。
下顎が突き出している場合は、顎の長さが長くなっていることでしゃくれた印象になる場合もあります。
しゃくれた輪郭を治すためには、骨格的な部分の施術が必要になるため、下顎の骨を切り取ったうえで改善していかなければなりません。
受け口の場合には、噛み合わせのときに上の歯が前に出ていて下の歯が引っ込んでいるという本来の正常な状態と逆になっている状態です。
受け口の原因が歯にあるのであれば、一般的には歯の矯正によって終了することが十分に可能です。
もちろん、下の歯だけが飛び出している場合だけでなく、飛び出していると同時に顎のラインまでズレてしまっていることもあります。
その場合には顎の骨を削ると同時に、矯正も行うことで施術を行っていきます。
本来であれば長い時間がかかるのですが、顎の骨を削った後にセラミッククラウン法による施術であれば、短期間で少ない回数で受け口を改善することができます。
そもそもどうして受け口になるの?
受け口というのは、実は親からの遺伝によって引き起こされていることもあります。
遺伝によって受け口になっている場合には、そのまま受け口の状態が酷くなることはあっても、受け口が改善されていくことはありません。
そのまま受け口からしゃくれの様な輪郭になってしまうことが多いです。
両親のどちらも受け口の場合の子供は、受け口になってしまう可能性が非常に高いです。
また両親どちらかが受け口なのであれば、小さいうちから噛み合わせの状態を観察し、受け口になる傾向があれば施術を開始する必要があります。
しかしこのような遺伝的なことが原因となっている受け口ではなく、大人になって受け口になったのであれば生活習慣などが原因の可能性が高いです。
例えば知らず知らずのうちに舌で下の歯を押すような仕草をしていたり、物を噛む時に顎前後に動かしてしまっていたり、本人は気づかないだけで受け口になりやすい習慣というものが身についてしまっていることがあります。
そのような場合は、セラミックなどを使用して矯正をすると同時に、受け口を再発することがないように生活習慣や噛み合わせといったものをしっかりと改善していく必要があります。
実績のあるクリニックであれば、そのような指導についても必ず行ってもらうことができますので参考にしてみましょう。
(まとめ)受け口を改善するにはどれくらいの矯正期間が必要?
受け口を改善するために必要になる矯正期間は、個人差がありますが大体1年から2年といわれています。
少しずつ時間をかけて施術を行い、受け口を改善していく方法だからです。
矯正の方法によって矯正期間は異なりますが、基本的には最長で2年程度の期間がかかります。
しかしセラミックを使用するのであれば、施術期間はかなり短くすることができます。
受け口であれば施術期間は比較的短いですが、しゃくれの場合には顎の骨を削るなどの施術が必要になります。そのため、施術期間は長くなってしまいやすく、費用も高額になってしまいます。
遺伝的な受け口であったとしても、後天的な受け口であったとしても施術方法は同じです。
まずは歯並びを矯正してから、時間をかけて上下の歯を本来の正しい位置へと戻します。