抜糸後にインプラントに問題が発生すれば、痛みが出ることもあります
インプラント埋め込みから1~2週間ほど経過して、施術部位の状態が良ければ抜糸が行われます。
この頃には痛みを感じることはまずありません。
しかし、抜糸してから痛みを感じるようになった場合は、何らかの問題が発生しているサインです。
痛みや違和感を覚えたら、決して先延ばしにはせず、すぐに担当医師に相談するようにしましょう。
目次
抜糸後もインプラントが定着するまでは注意が必要です
歯根となるインプラント体を埋め込んでから1~2週間ほどで、縫い合わせた部位の抜糸が行われます。
この後3ヶ月から半年ほどは、骨にインプラント体が定着するのを待つ期間です。
基本的に痛みはないはずですが、まれに痛みが出ることがあります。
その場合に原因として考えられるのは、以下のようなケースです。
インプラントが骨に定着するまでは、施術部位に力がかからないよう注意する必要があります。
施術後1ヶ月ほどは、なるべく、おかゆなどの柔らかいものをとるようにしましょう。
インプラントが完成するまで施術部位には歯ブラシをあてることができません。
施術後には痛み止めや抗生物質とともに、消毒のためのうがい薬などが処方されます。
ケアを怠ると、雑菌に感染による炎症が起こり、痛みがでることがあります。
喫煙は粘膜や骨の再生を妨げる大きな要因です。
煙草を吸わない人に比べて、喫煙習慣がある人はインプラントの成功率が低いことが分かっています。
舌や指で施術部位に触れることで、インプラントが動いて神経に触れ、痛みが出ることがあります。
またごくまれなことですが、インプラントのサイズが合っていないというケースも考えられるでしょう。
痛みや違和感は些細なことでも医師に相談しましょう
痛みや腫れがなくなり、抜糸も無事に終わると、施術部位がどうなっているか気になることもあるでしょう。
しかし、舌や指などで触れたり押したりすることは避けてください。
外からの圧力が加わることで、インプラントが骨にうまく定着しない可能性があります。
インプラントの治療は、一般的には数ヶ月を要するものです。
治療期間中に痛みを感じた場合は、早めに受診し、医師にその旨を伝えましょう。
痛み以外にも、鼻がつまったり、しびれを感じたりするなどの違和感があれば、迷わず医師に相談してください。
上顎に埋めたインプラントの周囲が細菌感染などで炎症を起こしてしまった場合、鼻水や鼻づまり、目の下あたりの腫れや痛みといった不快感を覚えるようになります。
下顎には下歯槽神経という太い神経がありますが、埋めたインプラントがこの神経に触れていると、痛みやしびれが起こります。
いずれも滅多にないケースのため、インプラントそのものを怖がる必要はありません。
しかし、万一ということもあります。
違和感や不安があれば、我慢しないで担当医師に相談するようにしてください。
インプラントを長く保つために定期検診は必ず受けましょう
人工歯根が骨にしっかり定着し、人工歯を被せたら、とりあえずインプラント治療は完成です。
しかし、これで終わりというわけではありません。
インプラントを良い状態で長く使い続けるためには、日頃の管理と定期的なメンテナンスが必要です。
治療後のケアを怠ると、インプラントの周りの組織が細菌に感染し、インプラント周囲炎という症状を引き起こします。
インプラント周囲炎が進行すると、せっかくインプラントが定着した骨が吸収され、歯周病と同じようにインプラントが抜け落ちてしまうのです。
また恐ろしいことに、インプラント周囲炎は通常の歯周病よりも進行のスピードが速いといわれています。
天然歯には細菌の侵入を防ぐ歯根膜という組織がありますが、インプラントにはそれがないためです。
インプラントを長く保つには、天然歯と同じか、それ以上に丁寧にケアをする必要があります。
「調子が良いから」「忙しいから」と後回しにせず、インプラントの定期検診は必ず受けるようにしましょう。
(まとめ)インプラント施術で抜糸後に痛みが出ることがあるの?
施術部位の抜糸は、インプラント埋め込みから1~2週間後に行われます。
抜糸を行ってもインプラントはまだ骨に定着していないため、まだまだ注意が必要です。
痛みや違和感があれば、早めに医師に相談しましょう。
抜糸後もインプラントが定着するまで、施術部位に刺激を与えないよう注意が必要です。
施術部位に歯ブラシは利用できません。
処方されたうがい薬などを用いてケアを行いましょう。
抜糸時には、まだインプラントは骨に定着していません。
舌や指で触れたり押したりしないよう、十分注意して過ごしましょう。
痛みや違和感を覚えたときは、我慢せずに早めに担当医師に相談するようにしてください。
日頃のケアを怠ると、インプラントも歯周病と同じように抜け落ちてしまいます。
インプラントを良い状態でできるだけ長く使い続けるには、日頃のケアはもちろん、クリニックでの定期的なメンテナンスが必要です。