歯の治療で差し歯にする場合には神経を抜かなければいけないのか

歯の治療で差し歯にする場合には神経を抜かなければいけないのか差し歯にする際にも歯の神経はできれば残しておきたい…。
歯の神経は、歯の健康と見た目にも大きく影響するためそう思う人も多いでしょう。
この記事では、神経を抜く場合と残せるケースごとに分けて差し歯の治療方法を紹介します。
これから差し歯にする人や気になった方は確認してみましょう。

差し歯にするときは神経を抜かなければいけないのか

これまで差し歯にする場合は神経を抜くことが一般的でした。
これには差し歯の形状が大きく関係しています。

差し歯では人工歯に棒が刺さった形をしたものが主流であり、棒を歯根に差し込んではめ込むため、差し歯を安定させるためには大部分の歯を削る必要がありました。

その際に削る範囲が大きいと、歯の中にある神経まで達することがあり、痛みを感じることも少なくありません。
したがって差し歯をするための治療の結果として、神経を抜くことが多かったのです。

しかし現在は技術の発展に伴い、歯の神経を残すことも可能になりました。
代表的な治療としては、削る部分を最小限にして、白いセラミックなどの差し歯を被せる方法があります。
また歯を削る量が多くなる場合でも、コアと呼ばれる土台を入れて、その上から差し歯を被せる方法があります。

このように現在の歯科治療では、歯の神経を残しながら差し歯をすることが可能です。

歯の神経とは

歯の神経とは歯の中心部には根の先まで伸びる細い管があります。
この中にある組織が歯の神経で、歯髄と呼ばれています。
歯の神経には神経や血管が通っており、細菌が入ってくるのを阻止したり歯に栄養を送ったりする重要な働きをしているのです。

歯の神経の役割

歯の神経には、次のような3つの役割があります。

・歯へ栄養を送る
・細菌の侵入を防ぐ
・必要に応じ、歯の組織中の象牙質を作る

歯の神経には血管や神経があり、この中にはさまざまな細胞が存在しています。
神経の中にあるこのような細胞が上記の役割を特に担っているのです。
また、歯の神経には虫歯から歯を守るだけでなく、歯そのものを強く保つ役割もあります。

神経があるときと神経がないときの違い

歯の神経があるときとないときでは、どのような違いがあるのでしょうか。
違いについて見てみましょう。

神経がある状態の特徴

神経がある歯の場合、次のような特徴が見られます。

・強度が十分にあり、割れにくい
・白くて艶のある見た目

さらに神経がある歯は、痛みなどの変化を感じることができるので、虫歯になる兆候に早く気づくことができます。
すなわち、神経がある歯では虫歯になりにくいだけでなく、虫歯になった場合も早めに治療をすることができると言えるでしょう。

神経がない状態の特徴

一方、神経がない状態の歯の特徴は次のとおりです。

・栄養が届かないために脆くて欠けやすい
・色は茶色っぽいグレーで、艶がない

神経があれば、歯は痛みだけではなく味覚や温度変化も感じることができます。
しかし神経がない歯が増えてしまうと味覚や温度変化なども感じにくくなり、食事も味気ないものになってしまうでしょう。
また、見た目も良くないことから審美性に欠ける点もデメリットと言えます。

差し歯とは

差し歯とは、人の手で作られた仮歯のことです。
主に虫歯や外傷などによって、歯の一部がなくなってしまった場合に用いられます。

差し歯とクラウンの違い

仮歯の種類は差し歯とクラウンに分けることができます。
この2つの違いについてみていきましょう。

結論から言うと、クラウンとは差し歯における種類の1つです。
差し歯にはいくつかの種類があり、昔は人工歯に棒が刺さっているタイプがよく用いられていました。
「差し歯」という名称は、この差し込むタイプの人工歯が由来だと言われています。

しかし現在では、クラウンタイプの差し歯が主流になっており、クラウンのことを「差し歯」と表現することも多くなっています。

クラウンは歯を覆うように被せるもので、いわゆる「被せ物」と言われるタイプの差し歯です。
歯の欠損が著しい場合は、コアと呼ばれる土台を入れた後にクラウンを被せることで治療をします。

従来の差し歯は歯を大きく削る必要がありましたが、クラウンの場合は削る歯の量を少なく済ませることができます。
そのためほとんどのケースで神経を残すことが可能です。
クラウンによる治療は、より歯に優しい治療と言えるでしょう。

差し歯の構造

クラウンによる差し歯にもさまざまな種類があり、構造も種類によって異なります。
素材は大きく分けると、金属を使ったものとそうでないものがあります。
昔は金や銀などの金属を使ったものが多かったのですが、現在はあまり用いられなくなっています。

その理由としては金属アレルギーや、歯茎が変色する問題が挙げられます。
歯茎の変色は金属が歯や歯茎に吸収されて、歯茎の中で酸化して黒くなることが原因で起こります。
金属の差し歯を長期間使用したときによく見られ、一度黒くなってしまうと治すことは難しいものです。

そのため現在は金属を用いない差し歯が主流となっています。
金属を用いない差し歯は、金属アレルギーや歯茎の変色を心配しなくて良いだけでなく、自然な見た目を期待できることもメリットです。
特にセラミックを用いた差し歯は透明感があり、見た目を美しく保つことができます。

差し歯の保険適用について

差し歯には、保険適用になるものと自費治療になるものがあります。
保険適用になるものは種類が少なく、部位によって使える材料が限られるなどの制限があります。
一方自費治療であれば、選択肢が増えるだけでなく、より自然で美しい仕上がりが期待できます。
自分が治療で優先したい内容と予算を踏まえて、治療前に相談しておきましょう。

(まとめ)歯の治療で差し歯にする場合には神経を抜かなければいけないのか

1.差し歯にするときは神経を抜かなければいけないのか

これまで差し歯にする場合は神経を抜く方法が一般的でした。
歯根に差し込むタイプの差し歯は、装着する際に歯の大部分を削る必要があったことが理由です。
しかし現在では、被せるタイプの差し歯が一般的になっているため、ほとんどの場合で神経を残すことができます。

2.歯の神経とは

歯の神経には神経とともに血管も走っており、歯に栄養を与える役割をしています。
ほかには細菌が入り込むのを防ぐことも歯の神経の役割です。

一度神経を抜いてしまうと歯が脆くなるだけではなく、虫歯にもなりやすくなります。
また、時間の経過とともに、歯が茶色っぽくグレーに変化してしまう可能性もあるため、可能な限り歯の神経は残すことが勧められます。

3.差し歯とは

差し歯とは、人の手で作られた仮歯のことです。
クラウンは差し歯のひとつで、現在の治療では一般的に用いられています。
装着の際に歯を削る量が少なく神経も残せるため、現在では主流の方法と言えるでしょう。

差し歯には保険適用できるものと自費治療になるものがあります。
保険適用のものは費用面で優れていますが、選択できる素材や使用部位に制限があり、必ずしも希望する仕上がりになるとは言えません。

一方自費治療になる方法は費用負担が大きい分、審美性と機能性に長けた素材の選択が可能です。
特にセラミックを用いたクラウンは、安全性も高く見た目にも優れています。

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