すきっ歯は、歯と歯の間にすき間ができた状態だと定義づけられています
すきっ歯の定義というと、口を開いた時に前歯や奥歯などの一部、もしくは全体的に歯と歯の間に空間が生じている状態だとされています。
生まれつきの歯が小さい、形が悪い、数が少ないなど先天的な原因と、誤ったブラッシング習慣や頬杖をつくなどの癖といった後天的な要因があるとされています。
すきっ歯を放置すると、虫歯や歯周病、顎関節症の発症や消化不良など体や口腔内の健康を害する恐れもあるとされています。
目次
すきっ歯は、空隙歯列(くうげきしれつ)と言います
すきっ歯とは、何らかの原因によって歯と歯の間にすき間ができてしまっている状態のことを指します。
歯科用語では、空隙歯列(くうげきしれつ)と言われ、前歯2本の間に2㎜ほどのすき間ができる状態は正中離開(せいちゅうりかい)と呼ばれています。
歯の間がどのくらい開くとすきっ歯とみなされる、などといった明確な定義はないとされていますが、たとえ1mm以下のすき間であっても、歯と歯の間の溝が目視できればすきっ歯とされています。
2、3㎜程度だと比較的すき間が狭い、軽いすきっ歯だと言えますが、3㎜以上になってくるとかなり広く、進行したすきっ歯だとみなされます。
フランスなどの外国において、特に上の正中離開のすきっ歯は、すき間から幸運が呼びこまれるとされています。
さらに、笑った時にみえるすき間がチャーミングとも言われ、芸能人でもオシャレですきっ歯にしている人がいる位なのです。
一方、日本においてすきっ歯は、見た目においてどこか間抜けで、恥ずかしい、みっともないという印象が昔より根強く残っています。
すきっ歯のすき間から幸せが逃げるとも言われており、できれば治したいと考える人も多いでしょう。
すきっ歯には、先天的な要因と後天的な要因があるとされています
すきっ歯の原因としては、生まれつきの先天的な要因と、日常生活での習慣といった後天的な要因の大きく2つに分けられます。
先天的な要因とは、たとえば生えてきた永久歯が一般的サイズよりも小さかったり、形が歪なせいで、すき間が生じてしまったりしたケースなどです。
また、永久歯は上下合わせて本来であれば28本生えてきますが、遺伝など何らかの要因により、不足してしまった場合などもあてはまるでしょう。
歯が1本でも欠損していると、空間ができて他の歯も徐々に動くので全体的なすきっ歯になる可能性もあるとされています。
ほかにも、顎の骨の大きさと歯の大きさが合わないというケースも挙げられます。
一方後天的な要因とは、ブラッシングの力が強すぎたり、硬い歯ブラシを使って大きく動かして磨いていたりなど日常生活の中での習慣が原因となっているケースです。
これらの間違った口腔ケアも、歯茎が下がってすきっ歯が生じる原因になるとされてます。
さらに、奥歯の噛み合わせがズレやすい頬杖や、横向きやうつ伏せなどの一定方向での寝姿勢、食事の際に舌を前歯の裏に押し付けて飲み込むなどの癖も要因と考えられます。
そして、年齢を重ねると歯茎が老化したり、歯周病になって歯茎がやせ細ったりするため、歯の根元が見えてきてすき間が生じる場合もあるのです。
すきっ歯は見た目に悪いだけでなく、体の健康を害するなどのリスクも高いとされています
すきっ歯は、確かに日本では見た目にもあまり良い印象を相手に与えないとされています。
しかし、それだけでなく体や口腔内の健康を害するリスクもあることを知っていますか?
歯のすき間は食べかすが詰まりやすく、ブラッシングだけではなかなか落とせません。
食べかすが歯垢となって、やがて虫歯や歯周病を発症し、歯や歯茎にダメージをもたらすことがあります。
また、奥歯のすきっ歯は噛み合わせのズレを招き、食べ物を噛む時に顎の骨へ負担がかかります。
その結果、顎関節症や顔の歪み、首や肩のコリなど体の不調を引き起こす可能性があるとされています。
そして、噛み合わせが合わないとしっかり咀嚼できないので、特に中高年になると食べ物が飲み込みづらくなったり、消化機能に負荷がかかったりして胃腸を悪くするリスクもありうると言われているのです。
ほかにも、特に話をする際に前歯のすき間から吐く息が漏れて、発音がはっきりせず、聞き取りにくくなるなど会話にも弊害が生じる場合もあるとされています。
(まとめ)すきっ歯の定義とは?
通常歯と歯は密接していますが、何らかの原因で歯と歯の間にすき間が生じた状態がすきっ歯の定義と言えるでしょう。
すきっ歯の原因は、生まれつきものと日常生活における習慣や癖によるものに分けられます。
すきっ歯は歯科用語で空隙歯列と呼ばれ、特に前歯が2㎜程度空間ができる状態を正中離開と言います。
どの位のすき間があるとすきっ歯かは定義づけられていませんが、少しでも空間があればすきっ歯であるとみなされています。
すきっ歯の原因は、先天的に歯が小さいもしくは変形している、数が足りないことなどが挙げられます。
さらに、頬杖や歯ぎしりなどの癖や同じ方向を向いて寝るなどの習慣も要因とされています。
すきっ歯になると、虫歯や歯周病にかかりやすくなる、顎関節症や肩こり、消化不良などに悩まされるといった、体や口腔に弊害をもたらす場合があります。
さらに、すき間から空気が漏れて発音が不明確になるリスクも高まるとされています。