出っ歯で噛み合わせが悪いと他の歯の状態も悪くしてしまいます
出っ歯だと、上前歯が突出しているため、どうしても上下きちんと噛み合わせることが難しくなります。
噛み合わせがずれるということは、出っ歯の部分だけでなく、口の中全体の歯の当たり所がずれ始めるということです。
これがずっと続くと、どうしても歯の状態は悪くなってしまうのです。
目次
歯がすり減ったり欠けたりする危険があります
私たちの歯は、上下で対になっています。
本来これがうまく適切な位置で重なり合うことで、歯全体が程よい力でつりあっている状態を作っています。
しかし、出っ歯の場合には、まず上の前方の歯が突出しているために、下の歯と適切に重なり合わず、また前でずれている為に後ろの歯も噛みあわせがずれてしまっています。
こうなると、本来力のかからない部分に変な力がかかってくることになります。
当たらなくてもよい出っ張りが当たらなくてもよい場所に当たると、歯は簡単に欠けてしまいますし、エッジの部分も次第に磨り減ってしまうのです。
歯が磨り減ると、よりバランスが崩れますから、さらに余計な力がかかって歯が削れて行く、という負のスパイラルを形成していくことになります。
また、私たちは寝ている時には起きている時ほど歯に気を使っていません。
パワーバランスの乱れは、違和感となって、寝ているときに無意識のうちに歯軋りが増えるでしょう。
ただえさえダメージを受けやすくなっている歯が、強い歯軋りによってさらに削れてしまい、歯全体が磨り減ってしまうのです。
虫歯や腫れがなかったとしても、噛み合わせだけで歯の状態が総崩れになってしまうのは、ある意味脅威とも言えるでしょう。
出っ歯で噛み合わせが悪いと口腔内が乾燥します
歯がしっかりと噛み合わさっている状態というのは、違和感がない、しっくりくるというものとは別に、適度に口腔内を密閉した環境にできるということです。
これは、適度な湿度を逃がさず、程よい唾液による湿潤を保っていられるということです。
出っ歯で噛みあわせが悪くなってくると、様々な部分に大きな空洞が出来ることになります。
口腔内は唾液の湿りにより、雑菌が繁殖しにくい状態にして虫歯や感染を防いでいる側面があります。
しかし、口腔内に隙間が多く出来て乾きがちになると、唾液による自浄作用が働きにくくなるといえるでしょう。
よく、タバコを吸う人に口腔トラブルが多いのは、タバコによって口腔内の温度が上がり、唾液による湿潤が奪われてしまうことにあります。
出っ歯の人は、口腔内が乾きやすく、虫歯や歯周病といった様々な菌の影響を受けやすいといえるでしょう。
また、唾液には食事などで酸性に偏った口腔内を中性に引き戻してくれる大切な役割も担っています。
噛み合わせが悪く、唾液の分泌量が減少して乾いてしまうことで、口の中の酸性度が上がってより歯に対しても大きなダメージが加わる可能性が高いのです。
とりわけ、多い出っ歯の部分は、正常な噛み合わせを持つ人よりも外気との接触が多いため、こうした歯のトラブルが多発しがちであるともいえます。
出っ歯により噛み合わせが悪いと話すのが下手になることもあります
出っ歯の人は、噛み合わせが悪く、人よりも歯と歯の隙間が大きく開いています。
この、隙間を閉じることができないという問題は、こと言葉を喋る時非常にネックとなります。
例えば日本語のサ行やタ行などは、息をうまく抜いたり、閉塞して跳ねたりといった複雑な音を構成しています。
こうした息の通りをうまく使う単語や行を発音する上で、かみ合わせの悪い人は非常に不利となるのです。
また、噛み合わせが悪いということは、同時に歯並びが悪いケースが多いでしょう。
言葉を喋るときには狭いスペースの中で舌がうまく動いて言葉を作っています。
凹凸が多く、舌が動く上で障害物が多いと、自然とその人ははっきりしない、うまく発音できないことになります。
近年では国際化の影響を受けて英語の需要が広まっていますが、日本語よりも多い母音を持ち、子音の発音もデリケートな外国語を話す上では、こうした歯並びの悪さは致命的ともいえます。
何より、普段何気ない会話で日本語外国語問わずうまく伝わらないとなると、非常に自信を喪失しますし、無口になったりと人格形成にも大きな影響がでないともかぎりません。
言葉の問題と出っ歯や噛み合わせがそれに与える影響は、思っている以上に私たちの生活の中では重要なのです。
(まとめ)出っ歯で噛み合わせが悪いとどんな影響がでる?
出っ歯は、上の歯が出ていることから下の歯と重なることがありませんので、その影響もあり、後ろの歯も噛みあわせがずれます。
このような理由で噛みあわせがずれていると、その部分だけでなく全体に負担がかかるため、歯全体の状態が悪くなります。
出っ歯で噛み合わせが悪いと、前歯だけでなく、歯全体のパワーバランスが崩れ、歯が削れてしまいます。
また、歯軋りによってさらに歯の削れが悪化してしまう可能性もあります。
出っ歯により噛み合わせが悪いと、歯間の隙間が増大して口腔内が乾燥しがちです。
乾燥により、虫歯や歯周病などのリスクがぐんと高まり、口腔内の環境が悪化してしまいます。
噛み合わせが悪いと、歯間に隙間ができるため、息を抜いたりとめたりする喋るという動作に悪影響が出てきます。
発音に問題がある場合、日常生活に影響が出ることもあります。